山行No.3749 北丹沢 神ノ川ミクボ沢右俣
と き :2002年6月23日
メンバー :中村仁(リーダー)、谷井、谷内佳子、三浦新
7:00橋本に集合し、車で神ノ川へ向かう。8:30に神ノ川ヒュッテ着、ゲート前の駐車スペースは駐車禁止となっていたため、少し戻った道路右側へ駐車して出合に向かう。 天候はどんよりした曇りだった。孫右衛門隧道と小洞隧道の二つのトンネルを過ぎると林道が大きく右に折れるが、ここからしっかりした踏跡がついており河原に下りる。河原で身支度して下流に向かい、堰堤を左から巻いて下りるとミクボ沢出合に至る。出合は伏流となっているが、奥に水流のある滝が見える。
ミクボ沢に入ると、すぐに滝の連続となる。天候のせいか暗い感じの沢である。傾斜のある6m滝は右寄りが登れそうに見えたが快適ではなかったので左から巻いた。2段8mの滝を越えると、右俣が30m程の滝をかけて出合う。左俣は8mの滝となっている。ここは予定どおり本流偵察のため左俣に入ることとする。
出合の8mの滝は左寄りを登ることができる。さらに息をつく暇もなくスラブ状の2段8m、20mのナメを越えてゆくと、左岸の岸壁より水流が落ちてくるのが見える。正面は6mのスラブ滝となっている。右の水流の裏側が登れそうだったが、クモの巣が多く不快だったため、左から巻き気味に登った。この時滝の落ち口の左岸側岸壁にハーケンにぶら下がった残置シュリンゲがあり不審に思ったが、そのまま登り続けた。しかし、しばらく登るとガレた様相となり、先程の左岸からの水流が本流であることに気づいた。下降して先程の残置シュリンゲの地点まで戻った。
6mのスラブ滝の上の左岸はほとんど垂直の岸壁となっており、登る対象には見えなかったが、よく見ると残置シュリンゲの少し右側に残置ハーケンが見えた。残置ハーケンの少し上流側に直径10cm程の木があり、これをビレイ点として登るようだ。登攀ルートは明確ではないが、傾斜の強い下部を越えられれば登れそうに思えたが、下部はホールドに乏しいように思えた。ビレイ点から右にトラバースし、ブッシュの生えた凹角部を登るしかないようだ。しかし、いざ取りついてみると簡単ではなく、ブッシュも細くてホールドとしては不安だった。残置ハーケンは簡単に抜け、打ち込むリスも容易には見つからなかった。そのうち腕力が消耗したため、登るのを断念した。他に登れそうなルートがないか探してみたが、左岸側はいずれも傾斜のある岸壁か崖となっており、上流に向かっても岸壁は高くなるばかりだった。結局のところ先程のルートを登らなければ本流は遡行できないことになる。ここを登るのであれば、ボルトを準備して出直すしかないだろう。本流の偵察はここまでとし、二俣まで戻って右
俣に入ることにした。
右俣出合の30m滝の直登は困難と思われ巻道を探すが、右側の灌木帯かまたは左のルンゼからとなる。右の灌木帯も行けそうだったが、高巻く距離が長くなるのでルンゼから登ることにする。ルンゼは狭く傾斜もそれほど強くなさそうに見えたため、最初はノーザイルで取り付いたが、いざ取り付いてみると滑りやすく良くなかったため、ザイルを出した。ルンゼの中には落葉が深くつもっており、取り付きが傾斜が結構あったが、途中でいったん緩くなり、さらに傾斜を増してもろい岸壁となって消えていた。岸壁手前にあった細い木をビレイ点として右にトラバースしたが、足場が悪いうえホールドとなる岩がぼろぼろで非常に神経を使った。今まで経験したトラバースの中でも最も悪い部類だろう。5〜6m進むと細いながらもランニングビレイがとれる木があったのが救いだった。トラバースが終わると、沢への下降は容易だった。
出合の滝から上部はしばらく小滝がある程度であったが、そのうち3段30mの滝(5m、20m、5m)が現れた。下段は問題なく登るが、中段は高さもありザイルが必要だ。下から見ると傾斜もそれほどでもなくホールドも豊富に見える。しかし、いざ取り付いてみると、ホールドは丸いものが多いうえ水流が少ないせいかぬめっていて良くない。安易に取り付くのは危険だ。残置ハーケンは見あたらなかったので、途中1本打って登っていった。落口の5m程下部でホールドした手が滑りバランスをくずしかけたが、何とか踏みとどまった。ランニングビレイ点からかなり登っていたので、落ちていればただではすまなかっただろう。上段はチョックストンとなっており、右から巻いて登った。
3段30m滝から上部は滝らしい滝はなく、ツメのヤブとなる。濃いヤブではなかったが、たっぷり1時間と思ったより長くかかり、風巻尾根の登山道に抜けた。
中村