春山合宿A隊の記録

A隊 青薙山、笊ヶ岳への縦走

日程:平成17429日〜52
メンバー:L稲垣(晴)、SL中村、梶川(敏)、田中(玲)、畑、芳野

記 稲垣

 去年の赤石沢遡行20年ぶりの再訪、今回の笊ヶ岳も20年前に登頂し、1985年、日航機墜落事故があったその晩は、所の沢越しで、一人テントを張っていた。朝方のラジオで500人もの人が亡くなったことを聞いた。
奇しくも、20年後、2005年は兵庫県の脱線事故で、100人以上の人が亡くなった。20年の歳月のなかで、めったに訪れることもない、所の沢越に泊まった年に大惨事があったのは何かの因縁か。

428日>

 静岡駅の近くの公園で、テントを張り快適な晩をすごす。

429日>

 静岡駅発8時8分発の畑薙ダム行きのバスの乗車、事前にバスカードを買い、6人分の乗車料にあてるが、かなりの得な料金になる。
 3時間半の乗車後、畑薙ダムへ、風が非常に強く、川のなかで砂埃が渦巻いている、林道を1時間ほど歩いた後、急登の登山道へ、初日のため荷物が肩に食い込む、テントサイトの池の平まで、後30分程度のところで、梶敏さんがめまいがするとのことで、岩に顔をぶつけ、右の額に傷をつくり、玲子さんに手当をうけていたが、傷はたいしたことはないようだ。
 この源泉が湧き出て、その池から、すぐ下が10M程の滝になっており、ロケーションもすべて満点の素晴らしいテントサイトである。

(畑薙ダム11:50〜登り口121015:00池の平TS)
<4月30日>
 赤崩の崩壊を見ながら、トラバースしながら青薙山へ、2100m付近から雪がでてくる、ガスが出たらわかりにくいところだ、青薙山8:30着、樹木の間から、赤石岳、荒川岳が雪をまとい迫力がある。
青薙山から、二重山稜を通り、雪に足をとられながら稲又山へ、トップで歩く者は大変だ、人の足跡を踏んでも時に、ズボット雪を踏み抜くことがある、かなり体力を消耗する。
 稲又山からは、テン場まで腐った雪の下りだ、造林小屋後をすぎたところで、ザックが置かれているのを発見する、すべて一式入ったザックで、半年くらいそのままになっているのだろうか、このようなところで装備一式が無くなるのは、遭難しか考えられない、推測するに、道が不明確のため、荷を置き、偵察にでかけ何らかの理由で、その場所にもどれなかったかもしれない。気味が悪いが、身元がわかるかもと思い雨蓋だけをあけ、調べたが、カギ、現金等が入っていたが、身元はわかる物はなかった。
 所の沢越のテントサイトに12:45着、雪も解けたばかりで、水も目の前に源流で流れており、池の平に勝るとも劣らない、素晴らしい場所だ、沢登り山行でおなじみの儀式も楽しめ、満足の一晩を過ごすことができた。

 B隊との交信を試みたが、尾根に邪魔されたか交信ができなかった。
(池の平TS600〜青薙山830〜稲又山1050〜造林小屋後1215〜所の沢越TS1245

51日>

 今日がメインの布引山、笊が岳の登りだ、6時、所の沢越しを出発、布引の大崩を右手に見ながら、雪のミックスを登るが、昨日と同じように、非常に歩きづらい、中村さんが、胃の不調を訴え、もどしてしまう。いつものの中村さんらしくなく、力が入らないようだ。7時半の交信でB隊と連絡できる、30分ほどで、笊が岳だそうだ、我々は相変わらず、歩きにくい雪で、ピッチがあがらない、布引山に8:45着、コースタイムより遅いペースだ。
 布引山で、中村さんの体調を次第で、とりあえず、笊が岳まで行き、場合によっては、エスケイプルートの雨畑に下山を考える。9:30にB隊と合流、今山行の初めての他パーテイに出会う。歓談後、A隊はB隊と同じ、雨畑ルートに下山を決定。若手の畑、芳野はちょっと不満であろうが、この判断は正しかったと思う。
 10時に笊が岳着、360度の展望、富士山、赤石岳、聖岳、荒川、塩見岳等素晴らしい眺めだ、記念写真を撮るが、「笊が岳」の道標が記念写真にとっては逆になっている、せっかくの南アルプスの主陵が写らない、設置した人は山屋ではなかったなのだろうか。
 エスケープの雨畑への急な下りは、ものすごい、若手の2名は走るように下り、B隊に追いついてしまった、標高差2000mの下りだが、登ってくる人の気が知れない。広河原着14:20思ったより早く着いた。
足の大腿部がパンパンにはってしまったのは私だけでないだろう。

(所の沢越TS6:00〜布引山8:45〜B隊と合流9:30〜笊が岳10:00〜布引山11:40〜広河原14:20)

52日>

(広河原6:50〜老平駐車場8:00)

 南アルプスといえども、不遇な山の縦走、人も少なく、素晴らしいテン場に恵まれ、楽しい山行ができた。
若手も成長してきたので、次回は彼らに 今回行くことが出来なかった、笊が岳から伝付峠を計画してほしい。

Phot 梶敏