加加森山~池口岳~鶏冠山

南アルプス南部の光岳以南を深南部または最深部と呼ぶことがある。1985年の春山合宿では小無間山から信濃俣を経て光岳小屋まで来た。1992年に易老沢から光岳、1997年に池口沢から池口岳北峰に登っているが加加森山と鶏冠山は初めてだ。

2020年11月4日(水)快晴
池口岳登山口(7:12)-黒薙(9:12)-ザラナギ(10:24)-JCT(11:55)-加加森山(13:35)-JCT(15:02)-池口岳北峰(15:22)(幕営)

以前来た時の林道終点地点にある登山ポストに登山届を投函する。その先の未舗装の林道を登山口まで進み、広い路肩に車を停める。他に車は無い。池口岳北峰まで6時間25分の標識に身構えてしまう。行動分を含め5リットル超の水が重い。牛首までは緩やかな登りが続き、尾根の北側の樹間からは「日本のチロル」と呼ばれる下栗の里が見える。牛首の先に小さい下りがあるが黒薙まで順調に高度を稼ぐ。黒薙は尾根の南側が崩壊しているが、登山道までは崩れていない。ここで目指す池口岳と鶏冠山が姿を現す。黒薙(1858m)から1983mピークまで緩やかな登り下りとなり、ザラナギ、テント場、水場下降点と続く。

ザラナギより左奥が加加森山

テント場は尾根の広くなった場所にあり、登山者の数からして十分すぎる広さがあるが快適な場所は少なそうだ。水場もかなり下らなければならないようである。下りのちょっとした岩場が続くとJCTへ300mの登りになる。JCTで予定を変更し加加森山を目指す。なぜかこの時だけメール送信が出来た。不要な水分をデポする。JCTから下りきった辺りにも水場下降点の標識があった。樹林が切れ、目指す加加森山や光岳、北の山々が見える。途中に広い草原のような所があり、テントを張ったら気持ちが良さそうだ。登山道が緩やかに東から北に向かう辺りから樹林帯になる。光岳と加加森山の分岐点から一足で加加森山山頂。予想通り展望は無い。

加加森山山頂

証拠写真を撮り帰路に就く。往路では気にしていなかった池口岳やさらに南部の山々が見える。信濃俣や百俣沢の頭が見えていたはずだがよく分からなかった。JCTでデポを回収し池口岳を目指す。

左加加森山の右に光岳

霧氷が落ちて白くなった道を一登りで池口岳北峰に到着。

池口岳北峰

やや広い山頂の片隅にテントを張る。この日は寒い一日で、登り始めの頃こそ汗をかいたが、途中からは汗も出ず体が冷えてくる始末。上着を着ていたが体が冷え切ってしまった。焼酎のお湯割りでは体が温まらず、FDのリゾットを食べてやっと体が温まった。寒い時は汁物が一番というのが身に染みた一日であった。

2020年11月5日(木)晴れ
幕営地(6:10)-池口岳南峰(6:38)-鶏冠山北峰(7:59)-鶏冠山南峰(8:34)-鶏冠山北峰(9:11)-池口岳南峰の肩(10:38)-池口岳北峰(11:07~11:45)-ザラナギ(13:13)-黒薙(14:23)-池口岳登山口(16:13)

昨夜は思ったより冷えこまなかった。冬用のアンダーウェアを着込み、内張りとリゾットの効果か。フライシートも濡れていない。ツエルト代わりに持っていく。池口岳南峰への道は細いが迷うことはない。池口岳南峰から鶏冠山へのルートは山頂から少し戻った所にあるポールが目印だ。少し分かりにくいがヤマレコのGPSログが役に立つ。ルートか獣道か分からない狭い尾根を下るが危険な所はない。目印のテープは少ない。下りきった辺りから尾根が広くなり笹が多くなる。笹平は開けており眺望が良く、膝丈位の笹原の中を獣道が縦横に走っている。

笹平より鶏冠山

笹平から鶏冠山への登りに明瞭な踏み跡は無く、適当に見当をつけて登るしかない。目印も少なく気休めにもならない。薮漕ぎという程でもない斜面を登りきると山頂の一角に出る。シャクナゲ沢ルートからと思われる踏み跡と合わすと鶏冠山北峰に到着。

鶏冠山北峰

北峰より南峰の方が高いので足を延ばすことにする。鞍部まで下ると固定ロープのある5メートル位の岩場になるが、足場も手掛かりもしっかりしている。その先も右側が切れ落ちた岩稜になるが、灌木がしっかりしているので慎重に行動すれば問題ない。最後に凍りかかった草付きの斜面を登りきると鶏冠山南峰にたどり着く。

鶏冠山南峰

中ノ尾根山へのルートは更に不明瞭な踏み跡が続いている。下りの草付きに備えチェーンアイゼンを着ける。これのおかげで安全に下ることが出来た。北峰に戻り、適当に笹平を目指して下る。余談であるが、笹平から右手の笹薮を下れば水場があるそうで、往復30分ほどらしい。笹平から池口岳南峰の登りになり、狭い尾根筋を登っていると右手の沢から水の流れる音が聞こえた。目を凝らすと水が流れているのが見える。距離にして30メートル程か。ただ無事に沢に降りられるかどうかは分からない。このすぐ後に単独の男性と会う。日帰りで池口岳と鶏冠山の周回コースを踏破するそうだ。元気者である。池口岳北峰に戻りテントを撤収し下山開始。

池口岳北峰より鶏冠山と笹平

下山目標午後4時、日没までには下山したい。岩場を過ぎた所で二人パーティーが登ってきた。ザラナギの少し上部にテントを張って池口岳を往復するそうだ。二日間で出会ったのは三人だけだった。

黒薙より中央が池口岳右鶏冠山

下山口まであと一時間という辺りで左の足首が痛みだす。何とか車までたどり着きヤレヤレ。かぐらの湯は定休日なので阿南町のかじかの湯で汗を流し、駒ヶ岳サービスエリアでソースカツ丼を食して帰宅する。
加加森山と光岳の間が宿題になってしまった・・・。

(記 ヨッシー)

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