今期初回の沢登り!

シンナソー:記録 岩沢 氷ちゃん

 今期初回の沢であったため、装備と技量確認目的で1級の沢を選択した。下降はヒヤマゴ沢とした。

 7時過ぎに駐車場に着くと既に肌寒い。元々沢は得意ではないので気持ちも冷え込む。寒いのに濡れに行く…謎の行為である。文句を言っても始まらないので着替えて遡行を開始する。シンナソーは水が少ないと聞いていたが前日の降雨があり、水量はそこそこあってジャバジャバだ。さらに気持ちが下がる。ヌメるかと思ったがフリクションが効いて登りやすい、悪くない。

unnamed (3)↑入渓点。気分も上がります!

 2段の滝が出てくる、ジャバジャバだ。ロープを出す。リードじゃんけんで勝ってしまったためリードする。中間を取りたかったが、取れる場所が無いのでそのままトップアウト。岩で支点を取り後続を引き上げる。

unnamed (1)↑リードジャンケンに負けた、、orz

 少し行くと3段の滝が出てくる。再度リードじゃんけんをするが、また勝ってしまう。癖を読まれてしまっている、頭を使わねば。ここも言わずもがなジャバジャバだし中間が無い。絶対落ちれないというプレッシャーはあるが滝の中にホールドが沢山あるので楽しく登れる。

unnamed (2)↑そろそろ水量も少なくなって来ました♪

 3段の滝以降は水線から外れる事なくフリーで遡行していく。水流が途絶えガレてきたところで林道に詰め上がった。

 林道では小休止を兼ね懸垂下降の練習。セット、バックアップの取り方を一通り習得してもらい即実践。否が応でも覚えざるを得ないが、技術は使ってナンボなので効率が良いように思う。

 下降に使ったお隣のヒヤマゴ沢は、沢に出るまでのルートファインディングに少し時間をかけたが、下りは快適。途中の倒木王国と蜘蛛の巣がうるさくて辟易したが、沢を下る経験は初めてだったので面白かった。

unnamed↑詰め上げて懸垂下降の再確認。現場でやると覚えも早いです。

 拙いリーダーでしたが、楽しく登れたのはしげちゃんがフォローして下さったりMr.ビーンさんが空気を和らげて下さったお陰です。ありがとうございました。 これから暑くなっていよいよ沢のぼりの本番です!

2024年春山合宿 北アルプス後立山連峰

爺ヶ岳(東尾根)~鹿島槍ヶ岳(赤岩尾根)記録:岩沢氷

 

5/2 前日は雨、3月の東尾根の取り付きの急登を思い返し藪と泥のスタートが容易に想像され、気持ちが沈む。麻呂さんと合流し装備を整えスタート。急登は踏み跡もあり、心配していた泥濘も無く思ったほど悪くない。尾根に乗るまでは笹藪メインでさほど苦もなく登ることができた。尾根からは植生が少し変わり石楠花が多くなってくる。枝の抵抗が強く思うように体を押し進められず、体力気力が徐々に削られていく。途中で悪そうな大株を避けるため笹藪に足を踏み入れたところ滑ってしまい3m程滑落。太い枝を保持していたため冷静に体勢を整えることができた。

過去の記録からジャンクションピークを越えれば雪が出てくるだろうと見当を付けていたが、どこまで進んでも雪は無くひたすら藪を進む。リーダーが凄まじい馬力とルートファインで藪を突破していく。
親熊の後を追う子熊の如く必死でついていく。ナイフリッジは既に消失し、木の枝・根を歩く状態であった。夕刻となり、幕営地が決まった時は心の底から安堵した。

5/3  3時起床、体が重い。藪漕ぎスタートかと思いきや急登スタートであった。藪でないだけ有難いとは思ったものの、昨日の疲労もあり思うように足が上がらない。それでも快晴微風のコンディションであったため絶景を楽しみながら登ることができた。

爺ヶ岳からは一般道、疲れを忘れ楽しく歩く。冷池山荘で森さん、國井さんと別れ鹿島槍へ。山頂まで体力的に行けないのではと不安が過ったが、リーダーのフォローのお陰で登頂することができた。山頂での休憩中に落石や雪崩、山肌が崩れる音が幾度と無く聞こえ、山が動いていることを実感した。

冷池山荘に戻り乾杯となったが、どうにも胃が受け付けない。ひたすら水を飲み、おんちゃんから頂いた海苔の佃煮を少し口にすると食欲が出てきた。シュラフはおんちゃんが山荘の屋根で干して下さっていたため暖かくゆっくり休むことができた。

5/4  今回の山行で個人的に一番の不安であったトラバースと対峙する。トラバースは下調べにて1箇所であると思い込んでいたが、実際は3箇所あった。頭上にはクラックが入った場所もあり、1人ずつ距離を空けて通過。ステップがしっかりあり、アックスの効きも良かったので落ち着いて渡ることができた。雪が緩めば滑落や崩落のリスクが格段に上がるのだろう、残雪期の難しさを感じた。

トラバースを過ぎればサクサク…と思っていたが、右爪先に鋭い痛みが走るようになり徐々に歩行がヨレ始めた。靴を調整したりテープを巻いてみたが歩行バランスが悪いため諦めてペースを落とす。ふと視線を上げると新緑が眩しく、正に「山笑う」である。途中、麻呂さんが様子を見に戻ってきて下さったりおんちゃんが林道を付き添って下さったり、車をリーダーが取りに行って下さったりと多くのフォローがあり無事下山することができた。反省点は多々あるが、最高に楽しい合宿であった。

 

S__6537388振り返っても道の無い爺ヶ岳東尾根

S__6537390翌朝、1発目の急登だが、振り返るとそこは絶景

S__6537392雷鳥にもたくさん会いました!

S__6537394鹿島槍ヶ岳山頂

S__6537396天上の宴会場

S__6537398奈落へのトラバース(赤岩尾根

S__6537400無事下山しました!

みなさん、お疲れ様でした♪