上高地~蝶ヶ岳~常念岳~大天井岳

期 日:2019年7月13(土)~7月15日(月)
参加者: A隊オヨシ B隊ヒー、他1名(非会員)

7月13日(土)曇りのち雨
A隊 三股駐車場(11:00)-三股(11:20)-蝶ヶ岳(14:40)-蝶ヶ岳ヒュッテ(15:00)

B隊を沢渡に送った後に三股登山口へ。雨予報の影響か、三股方面の利用者はさほど多くなく駐車スペースに停めることができた。連日の雨で足元は湿ってはいたが、気にするほどではない。登り始めて30分ほど経つと、投稿でよく目にする「ゴジラの木」が登場。珍しい自然の造形美である。

ゴジラの木

蝶ヶ岳までは緩急入り交じる登り一辺倒。歩荷であったがペースを下げずに黙々と登り、先発パーティに道を譲ってもらう。山頂はあいにくの霧だが、穂高連峰や槍が時折見える。一方、稜線上は冷えて風も強いため、テントを立てる位置も細心の注意を払った。ほどなくしてB隊が到着、翌日に備えて早めに身体を休める。


B隊 上高地(10:15)-徳沢(12:00)-長塀山(16:00)-蝶ヶ岳(17:00)-蝶ヶ岳ヒュッテ(17:10)

上高地は観光客が大半で賑やか、明神池以降は静かだった。

上高地からスタート

徳沢からいよいよ登山道となり、人気がなくなった。急登の樹林帯がしばらく続いた。傾斜が緩くなったあたりから、イワカガミなどのたくさんの高山植物が咲いていて、急登の疲れを癒してくれた。長塀山は展望がなかった。そこから少し歩くと、花が沢山咲いたメルヘンな池に着いた。妖精の池だ。

妖精の池

ついつい寄り道が長くなってしまう。心配したか、オヨシが迎えに来た。寄り道がバレてしまった。妖精の池から少し進むと急に視界が開けて、槍・穂高がドーンと目の前に現れた。

急に姿を現した槍・穂高連峰

間もなくして蝶ヶ岳の山頂に到着した。

蝶ヶ岳山頂

7月14日(日)曇りのち雨
A隊 蝶ヶ岳ヒュッテ(7:30)-常念岳(11:00)-常念小屋(11:45~12:45)-大天井岳(14:50)-常念小屋(16:20)

深夜に降り始めた雨は朝方まで続いたものの、徐々に弱まってきたので出発。蝶槍を過ぎた頃から対向のパーティとすれ違い始める。多くのパーティが蝶槍手前から横尾へ下山、もしくは蝶ヶ岳ヒュッテまで戻って徳沢へ下山するようだった。2時間ほど経過して最低鞍部に到達。ここからは岩稜登りが続く。相変わらずの濃霧だがしっかり目印も見え、岩の隙間も小さく思っていたより歩きやすかった。山頂に到達すると10名以上のパーティがくつろぎ道をふさぐ。写真撮影のために場所を空けてもらったが、とたんに雨風が強くなる。手拭いを広げながらの自撮りでは困難であったので記念写真はB隊に託し、足早に常念小屋に向かう。小屋に到着すると曇り空になってきたが、周囲の山々はガスで見えず。天気も夕方までもちそうなのでB隊が到着するまでに大天井岳までのピストンを決行。登山道は比較的整備されており、順調に飛ばす。

大天井へ向かう途中の雪渓

常念小屋を出て2時間ほどで大天荘に到着。そのまま向こうの大天井岳のピークへ登り詰め、タイマーで記念撮影。

大天井岳山頂

水分を多めに取り、同じ道を引き返す。15時を回っていたので、当然、誰ともすれ違わず。またも常念小屋まで孤独な時間であった。夜中にかけて、次第に雨足は強くなる。


B隊 蝶ヶ岳ヒュッテ(8:00)-常念岳(14:00)-常念小屋(15:30)

計画時に1泊での下山も考えたが、雪渓の様子が分からないのと同行の父親の体力を考え、安全第一で2泊とした。終始ガスっていたが時折、パーっと視界が開けて槍・穂高が顔を出した。とっても絶景だったが、カメラ不調で撮れず残念。

常念岳前の岩稜帯

蝶ヶ岳から常念岳は、アップダウンが続き疲れた頃に岩稜帯があるので初心者は要注意。後半は休み休み、ゆっくりと進んだ。

常念岳山頂

常念岳山頂では、雷鳥の親子が迎えてくれた。

子供を見守る親雷鳥

7月15日(月)曇り時々雨 
A隊 常念小屋(7:30)-前常念岳(9:00)-標準点檜跡(10:00)-三股(12:05)-三股駐車場(12:30)

天気は回復せず霧雨の朝に。最終日も時間との戦いになる。常念小屋に三股からの下山を自粛するような貼り紙があるためか、ほとんどのパーティは一ノ沢へ向かう。常念岳山頂と三股への分岐にさしかかると、雷鳥の親子に遭遇。10羽ほどで列をなす雛鳥たちの姿にとても癒された。気を引き締め、核心部である前常念岳に向かう。巨石が乱雑に並び、足を滑らせると隙間に落ちて身動きが取れなくなる箇所がいくつもあり、常念小屋の貼り紙にも納得できた。

前常念岳を振り返る

前常念岳山頂を過ぎても暫くは巨石で急な下り、一瞬たりとも気を緩めることができない。順調に高度を下げて樹林帯に入るも、前日の雨でぬかるみが続く。大きな檜の倒木(標準点檜跡)を過ぎると、水溜まりはさらに大きく、むき出しの根も増え、思うように早く下ることができない。退屈に感じながらも集中力を切らして転倒しないよう注意しながら黙々と歩く。沢の流れが聞こえ始め、間もなくして登山口に到着した。急いでB隊を迎えに一ノ沢登山口へ車を走らせる。


B隊 常念小屋(8:00)-一ノ沢登山口(12:30)

常念小屋の宿泊客はほとんどがこのルートを使って下りるようだ。安全第一で慎重に下山した。心配していた雪渓は登山道上にはほとんどなかった。一ヵ所雪渓を渡ったが、薄くなっていて逆に不安を感じたほどだった。

一ノ沢の雪渓

ここ数週間で人が入り、雪解けが進んだようだ。上部はまだまだ雪渓が残っていてとても綺麗だった。

(記 A隊オヨシ B隊ヒー)

You may also like...