タグ別アーカイブ: 南アルプス北部

<地理>赤石山脈の三伏峠以北
<主要な山>北岳、間ノ岳、農鳥岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、塩見岳

会山行 入笠山〜程久保山

期 日:2022年3月5日~6日
参加者:(山スキー)Lレー子、オヨシ、ヒー(スノーシュー・ワカン)ヨッシー、なべたけ、しげちゃん(日帰り)そうべぇ、いずっこ

3月5日(土)曇り後雪、強風
沢入登山口(8:30)-入笠湿原(10:00〜10:30)-御所平峠~旧スキー場上にてビーコントレ(10:30〜11:30)-入笠山山頂(11:50〜12:00)
【日帰り】御所平峠-入笠湿原往路下山)-沢入登山口(13:15)
【泊まり】首切清水-大阿原湿原(13:00〜13:30)-湿原入口周辺樹林帯(13:40)幕営

当初の計画は新潟の東谷山から日白山の予定だったが、週間予報はずっと悪く土曜日の午後は雨、その後暴風雪。直前になっても好転の気配なく、雪があって天気の比較的良いのは入笠山しかなかった。悩んだ末、前日になって入笠山からおまけで釜無山をプラスした計画に変更した。

いつもはゴンドラで楽々登るが、今回はトレーニングのため沢入登山口から登ることとする。しばらくは雪が途切れているためスキー隊は板を背負って夏道を登る。まもなく雪が繋がり板を履くが、つぼ足隊からは遅れる。山彦荘横のトイレ前で全員合流。それにしても手軽に雪山に登れるためか人が多い。

御所平峠からは踏み固められた夏道を避け、ワカン、スキーで旧スキー場を直に上がる。その先の樹林帯でビーコンの電波特性の理解と複数埋没の捜索練習を全員で行う。みんなもったいないことに自分の高価なビーコンの機能を十分理解していない。今後はリスク管理のためにもシーズン初めにビーコンのトレーニングを実施するのが良いと思う。また、スマートフォンがビーコンの電波に干渉するとのことで、実際に発信モードのビーコンとスマートフォンを重ねると、捜索モードで数メートルまで接近しないと電波を受信できないことが実際に確認できた。

ビーコン捜索、講習で得た知識や技術を共有

日帰り組の下山時間もあるので、1時間程度のトレーニングの後山頂を目指す。山頂に近づくにつれて非常に風が強くなる。いつもは穏やかでぐるぐるっと360度山が見える山頂だが、本日は強風と黄砂なのか黄色く霞んで山は全く見えない。

入笠山山頂で記念撮影!キマってる!?

長居は無用と、御所平峠に下山する日帰り組と分かれて首切清水に向かう。ほとんどの登山者は御所平峠への夏道を下るため、人は少ないが雪面はスノーシューなどのトレースで荒れており、スキー隊は泊りの重荷で板を取られないように慎重に下る。林道に出て大阿原湿原に向かう。湿原まで行く人は少ないがそれほど時間がかかるわけではないので、ちょっと足を延ばすだけで静かなスノーハイキングが楽しめそうだ。

大阿原湿原は当然のことながら強風が吹き荒れており、ヨッシーが幕営地の偵察に行き適地を見つけて戻って来た。いつも思うことだが、ヨッシーの幕営適地を探す能力は天性のものなのか、人間とは思えない…。

大阿原湿原から沢入駐車場に下る林道をわずかに進んだ樹林帯を幕営地とし各自テントを張るが、しげちゃんは退路を断ってテントを持ってこなかったため、イグルーに挑戦。残念ながら天井が塞げず、テントのグランドシートを借りて屋根として完成。一晩快適に過ごせたらしい。

イグルー作り、個性が出ます

夕方から雪が降り始め夜間も降り続いたが、樹林帯の中で風もなく静かな夜だった。

3月6日(日)晴れ後曇り
幕営地付近にて積雪断面観察・弱層テスト・救助トレ
(6:00〜8:00)-幕営地(8:30)-程久保山(9:30〜9:40)-幕営地(テント撤収)(9:55〜10:50)-林道下山-沢入登山口(11:25~12:10)

本日は昼頃から再び天候が崩れると思われ、まったくトレースのない釜無山往復には時間もかかりそうなので、幕営地付近でまずトレーニングをすることとした。積雪深90~100㎝、まず積雪断面を掘り出し、層の雪質、硬さの変化などを観察する。結合力の弱い「しもざらめ雪」も観察できた。弱層テストとしてコンプレッションテストと簡易的なハンドテストを練習、その後V字ローテーションで埋没者の掘出しを行い、低体温の要救助者への対応として隔離・保温・加温の原則を確認した。プラティパスを使っての体幹湯たんぽには反対の意見もでたが、北海道警ではこれにより低体温症の救助が革新的に進歩したといい、山岳医療救助機構でもこれを推奨しており、雪崩の捜索技術はもちろんだがファーストエイドの知識・技能のアップデートも必要だな、と思う。

コンプレッションテスト
要救助者への対応

トレーニングは繰り返し行うのが効果的だが、だんだんみんな飽きてきたようなので、テントをその場に残して、釜無山方面の行けるところまで行くことにした。ちょうどそこに沢入登山口から林道を登って来た山スキーの二人に出会った。今や人気のマナスル山荘のビーフシチューを予約してあるのだと言う。昨日はピラタスから登り蓼科山での山スキー講習に参加したがそうだが、荒天のため入笠に移動してきたとのこと。

我々はトレースのない林道をラッセルして進むが、山スキーやスノーシューに比べワカンは大変そうだ。しばらく進むと釜無山が遥か遠くに確認でき、みんなの心から山頂を目指す気持ちが消えた。それでも程久保山まで登ろうと、林道から切り開かれた斜面を登る。標識もない山かと思ったが、ピークには小さな「程久保山1977m」のプレートがあり、今回の最高峰だ。

程久保山のピークのプレート

林道までは快適な斜面を滑るが、林道から幕営地までは時々漕ぎながらの緩やかな滑りを楽しむ。
テント撤収後、朝登って来た二人からの情報では、林道は沢入駐車場まで雪が繋がっているとのことで、スキーに有利な林道を下山することとした。スキー隊到着から40分程度の遅れでスノーシュー、ワカン隊が到着。その頃には再び雪が舞い始めていた。

越後方面の積雪量にはおよばないが、ひと通りの雪崩トレーニングができ、入笠と思えない静かな雪山が楽しめて良かった。今回おまけで計画した釜無山まで行けなかったが、体力のあるうちに釜無山から白岩岳、鋸岳に行きたいなと帰宅後地図を眺めながら思った。

(記 レー子)

冬山合宿 仙丈ヶ岳

期 日:2021年12月29日~31日
参加者:Lオヨシ、なべたけ、わたゆき、やまけん、ヒー、しげちゃん

12月29日(水)晴れのち風雪
戸台河原駐車場(8:40)-丹渓山荘跡(13:15)-八丁坂ノ頭(14:30)-北沢峠(16:55)-長衛小屋(17:25)幕営

クリスマス辺りから冬型の気圧配置が強まり、年末年始は南アルプスでも厳しい寒さや降雪に見舞われる予報。出発前の最終確認では想定される事態を共有し、6人の団結力をさらに強めた。
4時過ぎに相模原を出発、渋滞に巻き込まれることなく戸台河原駐車場に到着。年末年始の北沢峠(長衛小屋)は賑わうとのことだったが、先に止まっていた車は5台程度だった。登山口に詰めている警官の方に計画書を提出して行動開始。暫く河原歩きが続くが、大きなザックを背負っての歩行はきつい。

渡渉できる場所を探す

途中、渡渉や堰堤越えを数回、熊ノ穴沢出合辺りから積雪が足元を覆うようになった。3時間程度と見ていた河原歩きは結果的に4時間半かかり、ようやく丹渓山荘跡(赤河原分岐)に辿り着く。いよいよ、ここから急登が始まる。1時間ほど黙々と登り続け八丁坂ノ頭で一休み、凍結箇所が目立ってきたのでアイゼンを装着して行動再開。徐々に雪深くなり、先頭は歩きづらさも増してきたためワカンを装着。各々のペースで歩いていたことも相まって、徐々に隊の間隔が広がり始める。大平山荘に着く頃には先頭と最後尾の差は20分程度になってしまった。北沢峠ですっかり日も暮れ、ヘッドライトを装着。風雪が舞い始め、疲労もピークに達し、長衛小屋までの道のりがとても長く感じた。広い幕営地にテントが6張、思い描いていた風景と違う。予定より3時間到着が遅くなったこと、16時からの気象通報が確認できなかったことやメンバーの体調を勘案し、翌朝の行動開始を遅らせて無理のない計画に見直すことにした。

12月30日(木)曇りのち風雪
幕営地(7:50)-四合目(11:25)-大滝ノ頭(12:15)-長衛小屋(13:50)幕営

夜中に何度か暴風が吹いたようだが、眠気の方がまさった。しっかり休養を取ったことでメンバーの体調は良好。事前に確認していた予報では夕方から荒天。仙丈ヶ岳の登頂は諦め手前の小仙丈ヶ岳を目指すこととした。また天候が荒れる前に幕営地へ戻るため、12時をもって引き返す計画に変更した。我々より先に登っているパーティーはおらず、僅かに残る数日前の薄いトレースを頼りにラッセルを強いられることになる。積雪の状況と各自の体力に合わせながら、6人で交代しながら進む。二合目までの急登では積雪は膝ほど、それより先は腰より上まで埋まりそうになる。なぜだか気持ちが躍る。

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久し振りのラッセル祭り

四合目を過ぎた辺りで山頂から下ってきたという学生2人とすれ違う。三峰川岳沢から縦走してきたそうで、昨晩は仙丈ヶ岳と小仙丈ヶ岳の間の稜線上で幕営したとのこと。時計が12時を回った頃、ようやく五合目の大滝ノ頭に到着。ラッセルで相当時間を費やしてしまった。ここから小仙丈ヶ岳までは往復で3時間以上要するため、大滝ノ頭で記念撮影をして幕営地に戻ることにした。

大滝ノ頭で記念撮影

あれだけ苦労したラッセルを忘れてしまうくらい、下りはとてもスムーズだった。久々の尻セードも楽しかった。天候は予報通りに崩れ始め、15時過ぎには吹雪き始めた。16時の気象通報によると、翌日は下山まで天気が持ちそうだったので計画変更はなし。少し早めに夕食を取り就寝した。

12月31日(金)風雪のち晴れ
幕営地(6:30)-八丁坂ノ頭(8:45)-丹渓山荘跡(9:40)-戸台河原駐車場(14:10)

暴風で夜中に何度も起こされ、若干寝不足を感じながらの起床。外に出てみるとテントの周りにもしっかり雪が積もっていた。

昨夜の吹雪きでまた雪が積もる

湿ったテントを撤収、まだ薄暗く吹雪く中を出発。自分たちが初日に付けたはずのトレースは完全に消えていたので、斜面に落ちないよう注意しながら進む。3時間あまりで丹渓山荘跡まで下る。そこに広がっていたのは、真っ白に染まった河原であった。

初日とは別世界の河原

初日と同じ場所とは思えないくらい様相が変わっていたが、小動物に出会えそう雰囲気でちょっとワクワクした。再び4時間半の河原歩きだが、積雪と凍結により多少なだらかで行きよりも歩きやすい。途中、6パーティーほどとすれ違う。甲斐駒、仙丈、鋸と、各地で新年を迎えるのであろう。
全員怪我もなく無事に下山。今回は天候に悩まされたが、久し振りに冬山を堪能できた。山行中の支え合いによってメンバーシップも強くなり、今後の会山行に向けて良い流れを作る合宿になった。

(記 オヨシ)

塩見岳

期 日:2020年3月20日~22日
参加者:Lオヨシ、コバヤン、みの、こ~平、ヒー

3月20日(土)曇りのち晴れ
相模原(6:30)=松川IC=鳥倉林道冬季閉鎖ゲート(駐車スペース)(10:30)-越路ゲート(12:10~12:20)-鳥倉林道登山口(13:00)―三伏峠小屋(16:50)幕営

無積雪期は越路ゲートの駐車場に停められる鳥倉林道だが、積雪期の12下旬から4月下旬までは6km手前の冬季閉鎖ゲートまでしか車で入れない。その際は狭いスペースに停めることになるため1台で行くことにした。5人分の大型ザック、ピッケル、ストック、ワカン等と共同装備。大荷物であることは自覚していたが、予想以上に積み込みで苦戦。どう見ても荷台はキャパオーバーのため、潔く後部座席の足元や膝の上を使うことに。予定より30分以上遅れて出発した。
7時近かったが圏央道の恒例渋滞には捕まらず、順調にその先の中央道へ。松川ICから大鹿村までの道のりは今季3回目、妙に親近感がわく。林道手前の最後の店舗である道の駅『歌舞伎の里大鹿』でお酒やおつまみを購入。全国的に流行し始めたコロナウイルスの影響は地方の道の駅にも波及、「マスク未入荷」の貼り紙があった。冬季閉鎖ゲートまでは対向車には遭遇したくはない道幅で、縁石は切れ落ちていないものの落石が散見される。予想に反して凍結はしていなかったが、予定より1時間遅れで冬季閉鎖ゲート手前に到着。既に3台駐車していたが、1台分のスペースはあるため縦列で停める。

冬季閉鎖ゲート手前に駐車

コバヤンは冬季に燕岳へのアプローチである宮城ゲートから中房温泉までの林道をソリを使って歩いた経験から今回もソリを持参。しかしながら見渡す範囲に積雪はなく、早々にソリの出番はないと判断された。

積雪がない林道

2km先の夕立神パノラマ公園に向かう間、普段着の観光客3団体とすれ違った。あいにくの曇り空であったためか、パノラマ公園から展望を諦めて戻ってきたのだろう。パノラマ公園で小休止した後、越路ゲートまでの4kmと登山口までの3kmをひた歩く。

越路ゲート ここまで車で来たかった

久し振りに聞くみのさんとコバヤンの息の合った掛け合いに楽しませてもらいながら登山口に到着。昨年11月に来たときも自転車1台が置かれていたが、今回は2台あった。大型ザックを背負っての運転も決して楽ではないが、林道も行程の一部なので自分の足で歩くべきではないだろうか。

登山口(フレーム外だが右側に自転車)

登山口から三伏峠までは登り一辺倒となる。林道は所々凍結している程度で積雪はほとんどなかったが、登山道は序盤から積雪があるため、早々にアイゼンを着ける。三伏峠までの登山道は10区画に分かれており、時折[○/10]の行程標識が出てくる。等間隔ではないが、3区画を目安に小休止を取りながら登る。[3/10]地点から三伏峠までは登山道が北に面しているため、高度が上がると共に雪深く風も強まるため、防寒着を身に付けた。

谷側を注意しながらを歩く

幾度か沢筋を横切るようにトラバースするが、筋沿いに雪崩れた形跡があるため一人一人慎重に通過する。[7/10]地点より先も傾斜は緩まず、息を切らさぬようペースを乱さず淡々と登る。[8/10]地点を過ぎると、今は閉鎖されている塩川ルートとの分岐が現れる。みのさんは若い頃に塩川ルートから登った経験があるそうだ。三伏峠までおよそ200歩の場所に登山者を励ます看板が足元にあるのだが当然のように雪に埋まって見えない、数分で三伏峠に到着。

三伏峠の看板も埋もれそう

冬季は三伏峠小屋の新館の一画が解放されるが、既に満員状態であった。本来のテン場は膝上辺りまでの積雪に覆われていたので、我々は三伏峠小屋本館近くの樹林帯を整地してテントを2張り(2テンと4テン)手際よく設営する。

腰下くらいまでの積雪
きれいに雪化粧した塩見岳

雪がしまっておらず、圧雪に難儀した。夕飯はヒーさん特製ポトフ、いつも通り賑やかに過ごした。翌日は5時出発の予定だったが、疲れと強風予報を鑑みて、出発を1時間遅らせることにした。

3月21日(日)晴れ
三伏峠小屋(6:50)-三伏山(7:25)-本谷山(8:40~8:50)-塩見小屋手前(12:15~12:35)-塩見岳(14:30)-塩見小屋手前(16:00~16:15)-本谷山(18:20)-三伏山(19:20)―三伏峠小屋(20:10)幕営

6時に出発するため、4時半に起床して5時から朝食を取る予定であったが、こ~平が仕込んできてくれた冷凍挽肉キーマカレーが全く融けてくれない。気温が低く自然解凍が進まなかったのが誤算であった。湯煎して結果的に1時間ほど準備に要した。朝は時間勝負なのでメニュー選定や工程には留意しなければならないと反省。

今日の天気も清々しい

塩見小屋まではワカンとストック、山頂往復はアイゼンとピッケルを使用する計画で各々準備。出発しようとしたところ、みのさんがテントに忘れ物をしたとのことで、他のメンバーはゆっくり先に歩くことにした。幕営地付近から延びているトレースを頼りに15分ほど進むが、何か違和感があった。塩見岳と烏帽子岳との分岐がいつまで経っても現れない。そう思った矢先、頼っていたトレースがなくなってしまった。どうやら塩見岳を眺めるために小屋から東に向かったパーティーが付けたトレースのようだ。

ルートは間違えたが確かに良い景色

目指していた分岐は、小屋から塩見岳に向かう際は誰もが通過する分岐であったため、トレースは信頼できると思い込んで方角や地形図を確認せずに進んだことが良くなかった。気を取り直して戻ると、程なくして右手には以前小屋があった跡地を経由するルートが見えてきた。ほぼ踏まれておらず沢筋で雪が吹き溜まって危険なためこのルートは使わず、三伏峠小屋近くまで戻ることにした。この往復でのロスは10分くらいと感じていたため、みのさんにはすぐ追い付けると思ったが一向に姿が見えない。そうこうしているうちに三伏山に到着してしまった。

三伏山への稜線

呼び掛けながら進むが全く返事が聞こえない。そのまま1時間ほど経過し、先ほど選択しなかった吹き溜まりルートとの合流点となるコルに到達。可能性は低いがみのさんが小屋から急いで追い掛けて来ていることも想定し、こ~平には急ぎめで先に進んでもらい、残りのメンバーは少しペースを落として歩くことにした。間もなくこ~平がみのさんと合流、その連絡を受け、15分後に全員集合となった。気を取り直して行動再開。樹林帯の中でアップダウンを繰り返しながら本谷山に到着。

本谷山からの眺め

11月の山行で幕営した場所だが、今回は雪が積もり標識が見えない。先にそびえる塩見岳を暫く眺め、塩見小屋を目指す。長い下りがあり、50~60mほど標高を下げた辺りに休めそうな場所があったので長めに休憩を取る。ここから登頂してテントに戻ってくるまで約7時間。コバヤンは調子が優れないとのことでテントに戻ることに、夕食の下準備等をお願いした。他のメンバー4名で塩見岳を目指す。
30分ほどで権右衛門山に続く樹林帯の手前に到着。そこから目視できるトレースは北北東方面と北東方面の2本。後者が本来の登山道に思えたが、くっきりしたそのトレースはなぜか東へ伸びて急勾配で下っており、権右衛門沢へ向かっているようだった。すぐに引き返し、もう一方の今朝付けられたと思われる新しいトレースに沿って進むことにする。樹木の間を上手い具合に抜け、徐々に高度を上げながら左手の尾根に詰めていく。大きく東に進路を取った辺りで、3人組パーティーが戻ってきた。聞けば、そのパーティーが朝早くから行動して付けたトレースであった。塩見岳山頂を目指したがラッセルに苦戦を強いられ、今日中に下山するには時間切れとなり撤退してきたとのこと。我々の先には2パーティーが先行しているそうで、トレースのお礼をし先を急いだ。1時間ほど経つと尾根に出る急登が現れる。交代でラッセルしながら登り詰めると合流点にたどり着く。地形図を確認したところ、北から権右衛門山を巻く塩見新道ルートと三伏峠からの登山道が合流する場所だった。積雪期は今回の尾根沿いにルートを取った方がラッセルの負担が少ない。

急登を越えると視界がひらける

合流点から暫く進むと森林限界を抜けて塩見小屋手前のひらけた場所に着く。ここをデポ地点として、しっかりと食事・水分を取り、装備をピッケル、アイゼン、ハーネスに付け替える。ロープは最後尾の私が持ち、気持ちを引き締めて塩見岳へ。

装備を付け替えて再び登り始める

塩見小屋がすっかり雪に埋もれてしまい、何とか屋根の一部が見えている程度。

雄大な塩見岳が現れる

天狗岩までの稜線では常に強い西風が吹き付け、耐風姿勢が解除できずなかなか前に進めない。

強風に耐えながら進む

ようやく天狗岩の基部に着く。見上げると露岩と氷が混ざり合う一筋縄ではいかないコンディションであった。ここから塩見岳山頂までは鎖やハシゴが一切なく、アイゼンでの登攀経験がないとリスクが高い。ロープを使えば登頂を希望していたこ~平をフォローできると思っていたが今回は断念、みのさんと共に一足先に三伏峠へ戻ることとなった。こ~平が凍結箇所の下りで滑らないか心配していたのでロープはみのさんに渡し、私とヒーさんと二人で山頂を目指す。

塩見小屋付近で記念撮影、画になりますね~

天狗岩まではトラバース気味に高度を上げていく。天狗岩の山頂にはよらず横切り、一旦鞍部に下る。見上げると荒々しい塩見岳山頂がそびえ立つ。

見上げると塩見岳山頂が見える

積雪期は右から巻いて登るルートを取るが、核心部のルンゼに向かって比較的直進のトレースがあり、足元の状態も良かったのでそのまま進んだ。ルンゼでは先行の7人組パーティーがロープを使って降りている最中であったので、我々はルートを少しずらして岩壁を登った。時折吹く強風をやり過ごしながら塩見岳の西峰を無事に登頂。標識が完全に埋もれていたので、ピッケルで少し掘り出して記念写真を撮った。

念願の登頂!
山頂からの眺めは良いですね~

強風が止まないのと14時を過ぎていたことから東峰には向かわず、急いで戻ることした。

焦らず慎重にルートを選びます

先ほどのパーティーが苦戦していたルンゼにはしっかりキックステップの跡が残っていたので、ピッケルとアイゼンをしっかり雪面に食い込ませながら慎重に下る。無事に通過できたが、先ほどみのさんにロープを渡してしまったことを後悔した。(こ~平はみのさん指導のもと、ロープを使用せずに下りることができたそうだ)

核心部以外でもピッケルとアイゼンをしっかり食い込ませる

1時間半ほどで塩見小屋先のデポ地点に到着。緊張が続いてお腹もすいたので軽く食事を取り、またワカンとストックに替えてテントに向かう。登りでの体力消耗は想定以上で、下りでも思うようにペースが上がらない。日の入り時刻の17時55分までに三伏山くらいまでたどり着きたかったが、本谷山で日没を向かえてしまった。

夕日がきれい、まだ先は長い

三伏山を過ぎると三伏峠方面にうっすら明かりが見えたので少し安堵した。

暗闇の中、塩見岳を振り返る

テントに到着するとお腹をすかしていたメンバーから温かい言葉をかけてもらった。急いで夕食の大豆キーマカレーを作った。慌てたのと疲れもあり、カレー粉の分量を間違えて激辛カレーとなってしまった。皆さん、頑張って食べてくれてありがとうございました。

3月22日(月)晴れ
三伏峠小屋(7:20)-鳥倉林道登山口(9:30~9:40)-鳥倉林道ゲート(10:20~10:30)-鳥倉林道冬季閉鎖ゲート(駐車スペース)(12:20)

天気予報は午後から下り坂、それまでには下山できるよう5時半起床。前夜は疲れきっていたので周りのいびきも気にならずぐっすり眠れた。朝食は手早く作れる塩ラーメン、カロリーは控えめだが下山のみなので丁度良い。外に出て周囲を見渡すも既に他のパーティーの気配はない。テントを撤収し、アイゼンとストックで下山開始。初日よりも雪は融けているので谷側に足を踏み抜かないように注意しながら足早に下る。淡々と登っていたので気にならなかったが、[6/10]地点から三伏峠までは傾斜が緩やかではなく、落差で下山スピードもつい上がってしまう。アイゼンを外すタイミングを伺っていたが、そうこうしているうちに登山口に着いてしまった。

先は長いので小休止を取りながら

ここから再び9kmの林道歩きが始まる。皆は談笑しながら歩いているが、私は足裏に痛みがあった。痛み止め薬を飲んだが全く効かず、衝撃を和らげるために雪の上を歩いたり、力の入り方が変わるように後ろ向きで歩いたりした。とにかく耐えに耐え、皆から遅れること30分以上、ようやく駐車スペースに到着。足裏を見てみると、両足共に踵と指の付け根の皮が剥けてしまっていた。厚手の靴下が動いて擦れ続けたのが原因であった。長時間の林道歩きでは肌にフィットするインナー靴下を履いて摩擦を軽減させる対策が必要であることを身をもって学んだ。
今回は春山合宿の下見を兼ねていたので、しっかり現地の情報収集もできた。南アルプス南部はアクセスが良くないが、人工物も少なく大自然を堪能できるので是非お薦めしたい。

(記 オヨシ)

甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根)

期 日:2019年3月23日~24日
参加者:Lみの、オヨシ、ヒー

3月23日(土)晴れ
相模原=竹宇駒ヶ岳神社駐車場(9:45)-笹ノ平(11:45)-刃渡り(13:45)-五合小屋跡(15:00)-七丈小屋(16:30)(幕営)

オヨシ号に自宅でピックアップしてもらい圏央道を経由して中央道を進み須玉ICで降りる、コンビニ探しで多少遠回りするも竹宇駒ヶ岳神社手前の駐車場に到着。神社にお参りして入山する。

登山口の吊り橋

笹ノ平周辺からアイスバーンとなりアイゼン装着。刃渡りと五合目小屋跡を順調に通過する。

刃渡り
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五合目以降のハシゴ、高度感がスゴイ!

慎重に鎖場を通過して七丈小屋に到着、上の段の幕営地は満席のため、下の段の幕営地の雪を1m程掘って整地する。

3月24日(日)曇り後晴れ
幕営地(8:30)-八合目(9:30)-甲斐駒ヶ岳頂上(11:30)-八合目(13:30)-幕営地(14:45~16:30)-五合小屋跡(17:30)-刃渡り(18:30)-竹宇駒ヶ岳神社駐車場(21:20)

夜半から風が吹き始めて明け方には強風となる。いずれ天候回復するとの予報なので3時間程テントでごろごろと待機して風が穏やかになるのを待って出発する。30分程歩くと降りてくる数パーティーとすれ違う。話しかけ易そうな人に頂上の展望を訊ねると途中で撤退したとのこと。何度か耐風姿勢をとって八合目を通過する。

八合目手前、強風に吹かれながら
二本の剣

事故記録のある岩塔基部の左トラバース地点にはボルトが設置してある、高度感もあるのでスリングを渡して下山まで残置する。急傾斜な稜線が現れる、雪質は良くアイゼンの効きに問題ないが念のためロープを使う、途中にまたボルトが設置してあり中間支点になる。2ピッチだったか?でロープを仕舞い頂上への緩い稜線を進むと単独登山者とすれ違う、やがて快晴無風の頂上に至る。

甲斐駒ヶ岳山頂
北岳への稜線
鳳凰三山と富士山
仙丈ヶ岳

記念撮影して下山する。

無事に核心部を通過

幕営地に到着するとテントが無くなっている。支柱にしたストックが1本が残るのみ、谷底にも見当たらず全く跡形も無くなっている、小屋のアルバイトが来たので相談すると北風に飛ばされて南側の谷に落ちたのだろうとの事、オヨシと谷を下って捜索する、斜面を4~5百メートルも下った所でようやく発見して苦労の末に回収、テン場まで荷揚げする。
朝の天候待機に加えたこのハプニングのため下山時刻が大幅に遅れることになる。日没前に刃渡りを通過、ヘッドライトを使用して駐車場に至る。下山報告するも反省を促される事となる。

≪反省点≫
以降、テントには竹ペグに加えてMSRの自称10倍強度ペグを、またテント頂点から更に4本ガイライン追加できるようにして備えている。プラスチック製の自在は破損したので金属製に交換した。
1~2人テントでこのような経験は無い、テントは大型になるほど風を強く受けるので強風が予想される時のジャンボテントはもっての他と注意喚起する。

(記 みの)

南アルプス 鋸岳~甲斐駒ケ岳 縦走

【日時】3月18日~20日
【天候】晴れ
【メンバー】なべたけ(L)、岳、みのさん
【行程】
18日 戸台駐車場~角兵衛沢の出会い~角兵衛沢のコル(幕営)
19日 角兵衛沢のコル~鋸岳(第一高点)~小ギャップ~大ギャップ~六合石室(幕営)
20日 六合石室~甲斐駒ケ岳~駒津峰~仙水峠~北沢峠~戸台駐車場

【報告】
当初の目的地は白馬岳方面だったが気象情報に気掛かりな点があったため南アルプスに目的地変更となった、深夜、なべたけ号で相模原を出発する。

途中で仮眠をとり戸台駐車場に到着。
30台程度の駐車車両と身支度している登山者の姿がある。
我々も身支度とトイレを済ませて7時に河原歩きを始める。

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堰堤を幾つか越え、休憩を挟み、2時間弱で角兵衛沢の出会に着く。
ここで渡渉し、水筒も満たす。
苔むした歴史感あふれるケルンを通過し、赤布に導かれて尾根に取り付く。
くねくねと迷い易い踏み跡を赤布と先行者の足跡を頼りに進む。
その後沢沿いを登って高度を上げ、大岩下の岩小屋を見送る。
岩小屋に向かうパーティーが見える。
傾斜がきつくなった雪面を、息を切らせ汗をたらしながら黙々と登る。

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スフィンクス岩を見送り、無心に登り続けると再度ガラ場が現れる、落石をださぬようにそっと歩いて通過する。

ヘトヘトになって角兵衛沢のコルに到着するとテントが1張り設営されている。
我々の前を行くパーティーはテント設営せずに頂上まで登りつめる様子、聞くと日帰りの予定だそうだ。
なべたけさんがコル手前にテント設営場所を選び、雪の斜面をピッケルで整地してテントを2張り設営。

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初日の疲れを癒すため早々に食事を済ませて明るい内に就寝する。

19日朝7時に行動開始する。
鋸岳(第一高点)を登り詰め、稜線を進むと小ギャップが現れる。

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鎖が張ってあるが時間が掛かりそうなので懸垂下降する。
対面の斜面を登り返すと20mくらい先に小さなピークが2つ並んで見える。
なべたけさんがフリーで通過すると指示するが、ピークの直登ルートもトラバースルートもどちらも雪の急斜面に見えたので、お願いしてロープを出してもらい岳さんにリードしてもらう。

小ピークの取り付きで後ろを振り返ると、追いついた2パーティーが順番待ちしている。
なべたけさんがフリーでしたらお先にどうぞと声をかけると猛者たちは追い抜いていく。
ただ雪の急斜面とその上の岩場は慎重に時間を掛けていた。

小ピークに登り、懸垂下降の準備をしていると先程抜いていった猛者たちが登り返して戻ってきた。
フリーではあとちょっと無理だったとのこと。
懸垂下降すると更に鎖が下に延びる夏ルートが見えてきた。

なべたけさんは雪崩と落石リスクを避けるため稜線ルートを偵察する。
岳さんと自分は待機するが場所が悪く時々石が落ちてくる。
拳骨大サイズもあり、ボスボスと体に当たる音がするので岳さんを見ると運悪くヒットしてしまっている。
岳さん恐怖と痛さに耐える。
後でヘルメットを見せてもらったら窪んでいた。
ヘルメットは命の防具だ、大事に至らなくて良かった。

稜線に上がり一休みする。
先程の小ピークがとても近くに見える。
この短い水平距離の移動を実現するために費やした登りと下り、落石の恐怖、そして偵察など様々な頑張りがあった。
満ち足りた気持ちで休憩する。

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稜線を漫歩していくと大勢の人が待機している、大ギャップだ。
暖かい陽だまりで懸垂下降の順番待ちをする、同じく待機している人と声を交わす、おっかない夏ルートに比べれば順番待ちがあっても明るい稜線ルートを辿れて幸せだ、と意見が一致した、皆の衆楽しんでいる。

大ギャップに下降してルンゼを暫し下ると細いガリーが有る。
なべたけさんが先程から観察している様子なので、ここを行きますかと声を掛けると、手持ちの確保器材では不足とのこと、そこまで詳細にルート読みしていたのかと驚く。

その先の斜面を登り返し、第二高点の頂上は見送って中ノ川乗越に下る。
巻いて登って引き返すように下るルートなので方角を勘違いし易い、SOBEさんの会報記録の通りだ。
中ノ川乗越では大勢が休憩している。
ここから下山する模様だ。

我々は先に進む。
登り返し、樹林帯を進み、三つ頭を通過して六合石室に至る。
小屋は小さく先行者もいて窮屈なので幕営する、傾斜が緩いので昨日より整地は簡単だ。

20日朝6時に行動開始し、甲斐駒ケ岳頂上から延びる尾根を登る。
雪稜や岩稜を時々左右に巻いて進む。
傾斜の立った場所の雪はアイゼンがキュツキュツと鳴るくらい良くしまっており申し分のない足場を提供してくれる。
ニセ山頂を通過すると頂上の祠が見える。
急坂が始まり上は青空しか見えなくなるが、登りきると頂上広場に出た。
劇的だ。
なべたけさん、岳さんとグータッチする。
雲ひとつ無く風も穏やか、縦走路を振り返る。
また仙丈、北岳、鳳凰三山は勿論、塩見岳の奥の千枚、悪沢と赤石岳までの展望に時間の経つのを忘れて見とれる。

 

 

 

 

 

 

 

駒津峰への下りは先頭を歩かせてもらった。
3連休最終日なので立派なトレースが付いている。
人影は無く出会ったのは1パーティーだけだった。

駒津峰で甲斐駒を振り返るとまた時を忘れてしまい、なべたけさんから先を促される。
仙水峠まで一気に下り、その先の仙水小屋の湧水で喉を潤す。

時間が押しているのでなべたけさん先頭で引っ張り、北沢峠、大平小屋、丹渓山荘を経由して最後は河原を小走りするようにして戸台駐車場に戻る。

長年憧れていたルート、楽しく充実した山行だった、がっちり握手する。

 

鳳凰三山

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【日程】2016年8月19日(金)〜 20日(土)

【行程】
19日 青木鉱泉〜鳳凰小屋〜(幕営)
20日 鳳凰小屋〜地蔵岳〜観音岳〜薬師岳〜中道〜青木鉱泉

【メンバー】nabetake  watayuki

 

夏季に一度は行きたかった ◯アルプス。
それで南アルプス鳳凰三山に行くことになりました。

青木鉱泉からドンドコ沢沿いに登山道を行き 途中いくつかの滝を通って本日の幕営地 鳳凰小屋を目指します。

鳳凰小屋は団体客さんの利用もあって盛況のご様子。小屋横のテント場の隅っこにテント設営。
ラタトゥイユと早ゆでパスタでお腹を満たして就寝。この日は珍しく熟睡できました。

ドンドコ沢 南精進滝 滝を凝視するnabetake。もしかして登攀ルート探ってるでしょ。
ドンドコ沢 南精進滝
滝を凝視するnabetake。もしかして登攀ルート探ってるでしょ。

 

ここでもたくさんのキノコに出会いました。
ここでもたくさんのキノコに出会いました。

 

立派なホウキタケ。食用は美味しいそうです。
こちらは食キノコ?毒キノコ?

 

鳳凰小屋から地蔵岳へ。頭上にそびえる地蔵岳の凛々しい姿に急登でも気分が上がります。
地蔵岳山頂に着く頃には雲がかかり始め 観音岳 薬師岳では雨降りに。
仕方ない・・仕方がないけれど・・・晴れがよっかたなぁ。

地蔵岳山頂直下。まだ青空。
地蔵岳山頂直下。まだ青空。

 

振り返ると雲がお山を越えてます。まるで橋がかかっているよう。 標高2700mから見下ろすことで見える雲の形。
振り返ると雲がお山を越えてます。まるで橋がかかっているよう。
標高2700mから見下ろすことで見える雲の形。

 

雲がやってきた。
雲がやってきた。

 

山頂はすっかり霧におおわれて・・・  山陰にうすぼんやりと丸い虹が現れました。これってブロッケン現象ですかい?  あっという間に消えてなくなりました。
山頂はすっかり霧におおわれて・・・ 
山陰にうすぼんやりと丸い虹が現れました。これってブロッケン現象ですかい? 
あっという間に消えてなくなりました。

 

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おまけ♨︎
帰りに立ち寄った「韮崎旭の湯」
源泉かけ流しの炭酸泉オススメです。あわあわに癒されました。

南アルプス 鳳凰三山 シレイ沢

【日程】2016年7月16日(土)~17日(日)
場所:南アルプス・シレイ沢

【工程】シレイ沢橋~シレイ沢~二俣~奥ノ二俣~観音岳~薬師岳~夜叉神峠

【メンバー】morimaroさん(L)、Kobさん、Zakky-さん、みのさん、fumiko(食担)
【天気】16日くもり時々晴れ、17日晴れのち雨

morimaroさんから会のメンバに鳳凰三山のシレイ沢へのお誘いがきたため、私は沢登り経験4回でしたが、南アルプスでの沢登りにいくチャンスは二度とないかもっと思い、参加させていただきました。

当初は日曜から月曜の1泊2日の予定でしたが土曜日の方が天気がよさそうとのことで、金曜夜橋本発となりました。

夜叉神峠の駐車場に車をとめて、乗りあいタクシーでシライ沢橋で下車し、さあ、沢の準備。日帰りの沢登りしか経験がないうえに、荷物が重たく、不安なはじまりでした。

スタートで、橋から沢へ降りられそうな場所が見当たらなかったため、いきなり懸垂下降~。

倒木をかき分けて上っていきました。奥多摩や丹沢とは違った高さのある滝が多く、高巻きしながら進んでいきました。

倒木をよけながらのぼっていきます。岩にコケがついてつるつる滑りました。
倒木をよけながらのぼっていきます。岩にコケがついてつるつる滑りました。
勢いがよい沢の横をのぼっていきます。
勢いがよい沢の横をのぼっていきます。
美しい!滑らかに水が流れ落ちてきます。
美しすぎです!水が滑らかに流れ落ちてきます。
リードのmorimaroさんからオーーーという声が、、、その後にこの30メートルの白い滝と花崗岩の大スラブが見えてきました。
リードのmorimaroさんから『オーーー』という声が。その声のわけは、この30メートルの白い滝と花崗岩の大スラブが見えてきました。

 

右俣へ進み、13時にビバーク地に到着。まずは、焚き火焚き火。みんなが枯れ木を集めてきてくれました。
右俣へ進み、13時にビバーク地に到着。まずは、焚き火焚き火。みんなが枯れ木を集めてきてくれました。
14時から杯を交わし始め、みんな上機嫌です。
14時から杯を交わし始め、みんな上機嫌です。今回のご飯は軽量化のため、炊き込みご飯とマーボー春雨。朝ごはんはパスタ(粉末)とトマトスープ(粉末です。)軽いものってなかなかない。。19時には消灯。Kobさん、Zakky-はお外で睡眠。他は、テントで。

翌朝4時起床し、朝食をたべて、6時に出発。

奥の二俣を越えたあたりの岩場から、白根三山を眺める。北岳はかさ雲になっており、間ノ岳、農鳥岳が見えました。
奥の二俣を越えたあたりの岩場から、白根三山方面を眺める。左がわの北岳はかさ雲になっており、見えませんでした。。。奥に連なっているんだろうなという想像しながら一息。
薬師岳の頂上にて。花崗岩が砂岩となって白い浜べのようです。
薬師岳の頂上にて。花崗岩が砂岩となって白い浜べのようです。

今回の沢は、高巻きが多く、しっかりつかむところが少ない細いトラバースを進まなければならない場面が多かったです。4番目で歩いていたので、どんどん地面が崩壊して滑落しかけました。

常に集中して、気を抜けない(常に気を抜いてはいけないのですが・・・)ところが今まで経験した沢とは違うところでした。最後の藪漕ぎも急斜面が続き、最後は、砂のザレ場を登るという非常に体力が必要とされ、久しぶりに筋肉痛になりました。それでもみんなで力を合わせ無事に登りきり、下山できたことは何よりです。

みんなどうもありがとうございます。

その後、芦安の温泉にはいり、台湾料理屋で炭水化物をとり、Morimaroさんは、名古屋方面へ、それ以外の4人で橋本に帰るわけですが、次の日も4人でジムにトレーニングしにいくという、何かに取り付かれたように登ることにはまった3連休でした。

詳しい沢情報は、こちらのMorimaroブログで確認!↓

http://morimaro.at.webry.info/201607/article_3.html

 

広河原~北岳 往復

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【日程】8/1(土)曇り晴れ2(日)超快晴!
【メンバー】MHさん、Nabetakeさん、Yukiさん、Fumi 4名

【行程】
1日(土)広河原12:00-白根御池小屋14:10
2日(日)白根御池小屋4:00-大樺沢二俣4:30-小太郎分岐6:30北岳肩ノ小屋7:00-北岳8:00-八本歯のコル9:00-大樺沢二俣10:45-白根御池小屋11:30-(休憩・片付け)12:00-広河原14:20

日曜は雲ひとつ無い快晴の北岳の登頂、360度の大パノラマを堪能できました。
たくさんの高山植物、キノコの発見など好奇心をくすぐる山でした。
夕方雷が鳴り、翌日の天気は不安でしたがそんな心配は不要でした。下山は3200メートルから一気に下山したため足が痛くなりましたが、そんな山のぼりもたまにはよいなと思いました。

今年一番行きたかった山に一緒にいってくれた方たちありがとうございました。

 

鳳凰山・ドンドコ沢

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山域:鳳凰山・ドンドコ沢(青木鉱泉−白糸の滝まで)
日時:2015年6月20日(土)
メンバー I夫妻、KSさん、Hiro

2009年に当山岳会40周年記念登山で、アメリカ・カリフォルニア州マウント・リッターに登頂したメンバーの同窓会という参考でした。ここに、CさんとMさんが入れば全員揃います。

当時トレーニング山行として、甲斐駒ケ岳黒戸尾根に行きました。また、同じメンバーで黒戸尾根ということを考えてたのですが、6年の歳月は確実の平均年齢を6歳押し上げ、「もう少し楽な山にしない?」ということで、鳳凰山域となりました。

登山口に着いたのが、8:00であり、登り始めたのが8:30でした。最初は、順調に歩きはじめ、南精進ヶ滝をみて、上がりました。しかし、11:30過ぎの3ピッチ目あたりで、疲労感が出てきて、また、本日中にどうしても帰らばければならないこともあり、ここまでということで下山しました。

南精進ヶ滝、白糸の滝、鳳凰滝と滝めぐりの山行でした。