タグ別アーカイブ: 後立山連峰

<地理>飛騨山脈(北アルプス)の三俣蓮華岳から北東部
<主要な山>白馬岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、爺ヶ岳、針ノ木岳

春山合宿B隊 八方尾根

期 日:4月28日(日)~4月29日(月)
参加者:Lそうべぇ、ダイヤ、こま、かわまさ、りこ、おとっつあん

4月28日(日)雨のち吹雪
道の駅「白馬」(7:30)=八方P6駐車場(7:45)=八方山麓駅(8:00)=八方池山荘(8:40~9:10)-2600m付近(14:40~15:00)-2560m付近ビバーク(15:30)

暁は今年50周年記念の節目、元号も平成から令和に改元されGWも十日間の長期休みとなった。記念山行の一環として計画した春合宿は成功するであろうとの期待で、B隊は車を長野県白馬方面へと走らせた。天気予報は低気圧が近づいているため土曜日は崩れるが、日曜日は回復とのこと。高速を安曇野で降りたあたりから雨が降り始めた。昨年同様にみそら野交差点脇にある駐車場で仮眠をする予定だったが、雨の中でのテント設営は避けたかったので道の駅「白馬」の軒下を借りて仮眠した。
起床した時には雨は小雨であったが時折陽もさすので、天気の回復に期待した。7:30にスキー場の駐車場へと移動し、準備を整えた。8:00ゴンドラアダムは運行開始、昨年はこの山麓駅近くの駐車場はすでに満杯であったが、今年はかなりの空き状況だ。観光客は10連休の長期休みなので余裕を持った計画を立てているのかなと想像する。当然スキーヤーも少なく、ゴンドラリフトには待つことなくスムーズに乗ることができた。ゴンドラとリフトを乗り継ぎ八方池山荘前に到着、8:40だ。昨年より1時間ほど早く到着できた。昨年は快晴の中、合宿を終わることができたので、その成功体験から今年も楽しい山行が出来ることを期待した。今は悪天であるが必ず天気は回復すると信じた。八方池山荘では雨も雪に変わり、風も強いなと感じた。ガスがかかっているが北アルプスはかろうじて見ることができた。身支度を整えて出発。ここ数日は快晴、雨、雪を繰り返していたのか雪が安定していない。つぼ足では膝まで踏み抜くところがありワカンに履き替えるが、今度は木道が現れ、ワカンが木道の階段を嫌う。ワカンは数メートルしか役に立たなかった。第一ケルン、第二ケルンと高度を上げていくに従い、風、雪も強くなる。それでも天候の回復を信じて先に進む。台風並みの風に雪が激しさを増し、まるでブリザードの様だ。耐風姿勢を強いられることもあり、体が風に持っていかれそうだ。本当に天気は回復するのだろうか。風は一定の方向からではなく、あらゆる方向から私たちを襲う、ボクサーのパンチのように。登山者の数も昨年と比べると全く少ない。この嵐を予想していたのだろうか。八方尾根は白樺の木が少々立っているのみで、北アルプスの稜線から打ち下ろされる風から身を守る場所がない。休憩するも風に身をさらしながらの休憩であるため、休まらない。高度を上げるに従い尾根が痩せてくる。2500m付近からはほとんど人が一人ずつしか通過できないように雪の量も増している。トレースが雪ですぐに埋まってしまう。14:40頃2600m付近唐松岳頂上山荘手前の岩陵帯に出た。これを越えれば山荘だが、さてはて、どうやってこの岩場を通過すればいいのか悩む。雪が少なければ岩を巻くこともできるが、降り積もる雪の量が多く、表層雪崩を起こす危険があるので躊躇する。岩をそのまま通過するには中央のルートと右のルートの二つのルートがある。中央ルートは雪がべったりとつきホールドがあまりない。右ルートはホールドがそこそこにあるが右側が切れ落ちている。滑ると崖下に落ちてしまう。そして我々の装備にはザイルなどの登攀具がない。振り返るとよたにダイヤさんが手招きをして私を呼ぶ。メンバーの2人の体調がすぐれないとのことだ。何時間も強風や雪に身体をさらされ体温も奪われ、体調を崩してもおかしくない。15:00、もはやタイムアップである。岩場を超えることを諦め、少しでも風が来ない場所を探しビバークにすることを決めた。しかし、そんな場所がどこにあっただろうか。しっかりと風を避けられるような場所などなかった。岩場の手前50mほど下ったところに風が一瞬弱くなるところがあったことを覚えていた。そこまで戻りビバークにすることにしたが、すでにホワイトアウト状態であり、下山方向がわからない。目を凝らしガスが動いた時に下山方向を確認しビバーク地点に向かった。私たちの他にも2パーティが同じような行動をとってビバークした。風はおさまる気配などなく、より強くなっているように感じる。この場所でテント2張りは無理であるため、1張りに6人入ることにした。強風の中でのテント設営、しかも稜線上であるため慎重に準備するが、ポールを一本流してしまった。もう一つのテントポールを使う。また爆風のような風に襲われテントが飛んだ、と思ったがかわまさがテントの裾を掴みかろうじて飛ばされることを防いだ。テントはピッケルや張り綱で固定するが、設営場所は傾斜があるため張り綱が切れたら谷底に滑り落ちてしまうのではないかと不安を抱えた。心配であるがテントに入り暖をとった。寒さ、水分不足、シャリバテなどが原因なのか、震えが止まらない者、足がつる者が続出。卵スープを飲み、体を温めた。いつもならここから夕食の準備から楽しい夕食が始まるが、今回はその余裕がない。4、5人用のテントに6人のため、窮屈な格好で過ごすことになる。そして入り口付近が下がりはじめ、下がったところに人が引き寄せられまるで蟻地獄のようだ。風はまだ止まない。爆弾のような強風がテントを襲う。夜中の2時ごろに風の吹く間隔が長くなったことに気がつく。もう少しの辛抱だと思い夜が明けるのを待つ。眠ることができずに夜が明けた。テントの中にいても陽が昇ったことがわかった。結局、強風雪は17時間ほど吹き荒れていた。山の厳しさを教えられた一日だった。

4月29日(月)晴れ
ビバーク地(7:30)-八方池山荘前(10:00-10:15)=八方ゴンドラ山麓駅(10:40)= 駐車場(11:00)

早朝であれば雪も締まっているため、岩稜帯も岩を巻いて登ることはできるのだが、下山を決めた。

ビバーク地にて

快晴の中の下山は楽しい、昨日とは大違いでとても気持ちの良い雪山歩きだ。下るにつれて、登ってくる登山客とすれ違う。それはまるで砂糖にアリが隊列を組んで群がっているような光景に見えた。八方尾根は見晴らしが良い、唐松岳、五竜岳、富士山や八ヶ岳など素晴らしい眺めだ。高度を下げると爺が岳、鹿島槍が見えてきた。A隊は今頃どのあたりだろうかと思い、昨日の強風の影響はなかっただろうかと少しだけ心配した。八方池山荘前には10:00ちょうどに到着した。とにかく無事に下山できたことに感謝したい。あれだけの悪条件にも関わらず、メンバーの質の高さを頼もしくも思った。
帰路の車中ラジオ放送で、唐松岳に登山していた登山客が2500m付近で発見されたがその後死亡が確認されたと伝えていた。心よりご冥福をお祈りいたします。

(記 そうべぇ)

春山合宿A隊 爺ヶ岳(東尾根)~冷池

期 日:2019年4月27日(土)~4月29日(月)
参加者:Lみの、SLコバヤン、オヨシ、ヒー

4月27日(土)雪
鹿島駐車場(7:40)-ジャンクションピーク(12:10)-P3(13:40)-幕営地(14:00)

前夜コバヤン号がみのをピックアップしてオヨシ家に集合する、オヨシ家を22:40出発。順調に走行しザーザー降りの雨の中安曇野の道の駅松川に到着、先客がテント設営中のため、遠慮して車内泊を試みるも狭いのに音を上げ先客の隣にテント設営する、例の声を出す自動販売機は無く安眠する。
鹿島駐車場に他の車は無い、支度をしていると霧雨が雪に変わる。

天候を気にしながら登り始める

雪のない激坂を越え尾根に出ると次第に残雪が現れる。昨日の降雪のためトレースは消えているが順調に行程をこなして予定地点に到着、整地して幕営する。就寝中、強風が吹き始め零時頃収まる。

4月28日(日)晴れ
起床(3:30)雪かき等、幕営地発(7:25)-P2(9:00)-痩せた雪稜のキノコ通過(9:30~11:30)-P1(12:40)-爺ヶ岳(15:00)-冷池小屋(17:00) 

夜半テントの裾が雪に埋もれ寒くて目が覚めるが寝返りを打って対処する。起床して外に出るとあちこちに吹き溜まりができておりストック類がほぼ埋没しており除雪する、周囲をブロックで囲んで作ったトイレは新雪が一杯詰まり浴槽に変身している。

テントを撤収して出発の準備

新雪を踏んでP2を越えると痩せた雪稜を崖下から延びた立木に積もった軟雪のキノコが通せんぼしている難所に遭遇する。

キノコに立ち向かうコバヤン

吊り上げ用の支点と滑車(レボルバー)を用意、コバヤンが空身となりロープを付けて果敢にルート工作し、難儀の末これを通過する。通過後、軽装の後続2人パーティが抜いていく。

P1を目指して

しんどい斜面を登ってP1にたどり着く、新雪の積もった斜面を先程のパーティのトレースを辿って爺ヶ岳に至る。

爺ヶ岳山頂!

よく踏まれた縦走路を辿って冷池小屋に到着、水と飲み物を購入、ご機嫌で幕営する。

4月29日(月)晴れのち曇り
起床(5:30)冷池小屋発(7:25)-赤岩尾根ロープ下降(7:50~10:55)-高千穂平(12:30)-西俣出合(15:10)-大谷原駐車場(16:15)

モルゲンロート、鹿島槍ヶ岳がキレイ

天気が下り坂なので鹿島槍ヶ岳と五竜岳をあきらめエスケープルートの赤岩尾根で下山することにする。
尾根の稜線で下降の支度をする、他に中型ザックの2パーティが現れ、3パーティそれぞれのルートでスタイル3様の同時下降が始まる。1パーティはロープなしで1人ずつダブルアックス下降。もうひとパーティは、都度ロープ引き上げて1人ずつダブルアックス下降。

赤岩尾根を下る

我々はロープフィックスしてのプルージック通過を2ピッチ、立木を利用した懸垂2ピッチ、ヒーさんは追加で懸垂1ピッチして合計5ピッチ下降、3時間弱所要したため休憩して空腹を満たす。その後も緩んだ雪を踏み抜いたり足を滑らしたり、尻セード、高千穂平を過ぎてからクラックの入った斜面を懸垂したりと面白おかしく下降を続け西俣出合に到着する。

尻セードで追いかける

鹿島駐車場の車回収のため、オヨシは速足で林道を進み姿が見えなくなる。大谷原駐車場にドライブしている地元の老夫妻にコバヤンが話しかけて便乗させてもらいオヨシを追いかける。
30分程で車回収、荷物を詰め込み、途中、わっぱらの湯を利用して帰路に就く。

(記 みの)

会山行 爺ヶ岳

山域:後立山 扇沢〜爺ヶ岳(中峰) ピストン

日程:2018年11月3日(土)〜4日(日)
メンバー:fumi(L、記録)、ゆきねえ(食事)、みの(力強いサポーター)、のり(SL、車)、りこ(お笑い) 計5人

11月3日 晴れのちガス
柏原新道登山口(9:30)〜種池山荘(14:30)幕営

11月4日 晴れ

種池山荘(6:30)~爺ヶ岳(8:30)~種池山荘(10:30)~柏原新道登山口(13:30)

剣岳をバックに頂上にて
剣岳をバックに頂上にて。今日の剣は顔を見せてはくれなかった。。
爺が岳南峰へ戻る道
爺が岳南峰へ戻る道。雪は積もっていた。
雄大な針ノ木岳。
雄大な針ノ木岳。必ずいくぞ!

今回山岳会での例会山行の初リーダーを担当させてもらったがリーダーの大変さを知った。

前々日までは針ノ木岳に行く計画を立てていたが、登ったことがない山に雪が着いているのを考えると自分を含めみんなが登れるか下山出来るか不安になり、前日に爺ヶ岳に変更した。爺ヶ岳からみた種池山荘から針ノ木までの稜線はかっこよく、次回はこの稜線を歩きたいと思った。

当日配車担当のメンバーが体調が悪く不参加となり、車1台でいくことになり少しパニクったが到着時間と出発時間には影響がなかった。

今年初めての冬靴だったが中敷きを付け替えてくるのを忘れた。。。トレランシューズのペラペラの中敷で対応したが、足の裏痛い病にはかからず下山出来、本当によかった。

扇沢から種池山荘までは、急傾斜もない、なだらかで長い道だったが時折見える針ノ木岳や、種池山荘を見ながら進むのは辛くなかった。

夜はスリーシーズン用シュラフとダウンパンツでしのぐ予定だったが、雪の上は予想より寒かった。。冬用シュラフはこの時期必須だと反省。

翌朝6時半から爺ヶ岳の南峰と中峰を目指したが、雪は解けており、アイゼンがなくてもいける範囲であったが、トレーニングを理由に往復アイゼンを履いた。(遭難した人がでたときにリーダーがアイゼンをつけさせなかったことを問われるのを避けたかったのもある。リーダーの立場になるといろいろな不安が出てくることを実感。。

爺ヶ岳中峰から爺ヶ岳東尾根を偵察した。登りたいと思うような稜線であった。冬合宿に行くかどうかはメンバー次第かなと思うが、いつか行ってみたい。

帰りは温泉に入って2時45分くらいに大町をでたが、橋本駅についたのは20時過ぎ。行きで種池山荘まで登った時間より長い。。まーさん、本当に運転ありがとうございますとお疲れ様です。

無風の快晴の中、条件がよかったこともあるが、全員が無事に登山できたことが何よりも感謝。山に行くことでいろいろな気づきが得られる。それぞれ反省点や課題を把握し、経験をつんで強くなっていきたいなと思いました。

体調不良のひーちゃんは、早く回復し、一緒に山行に行けると嬉しいな。

冬山合宿A隊 爺ヶ岳(東尾根)

爺ヶ岳2
山域:後立山連峰 爺ヶ岳東尾根
メンバー:なべ岳(L)、シュー、gaku
12月28日(木)
相模原・大阪=信濃大町=大町運動公園(幕営)
gaku、なべ岳は、相模原を20:00頃出発。大阪在住のシューと23:30に信濃大町駅で合流。大町市運動公園内の駐車場にて幕営。積雪が残っているところもあるが、駐車場に積雪はほとんどない。公園内のトイレも使用できたので、快適な一夜だった。他の車中泊者、幕営者見当たらず。
12月29日(金)
大町運動公園(7:30)=鹿島山荘(8:15)〜ジャンクションピーク〜
P2(2198m)直下(16:00)(幕営)
7:00の雪崩ネットワークの更新情報を見ると、白馬エリアは森林帯〜アルパインエリアまで全て危険度が(High)になっていた。
取り付きの鹿島山荘(閉鎖しているようだった)の前の道路傍にはすでに数台の車が駐車されていた。除雪をして駐車スペースを作った。B隊の3人は少し前に到着していて、合流して出発。
鹿島山荘の脇を通ってすぐに石碑があり右に進む。涸れ沢を渡ってすぐの急な尾根が東尾根の取り付き。車からおよそ5分ほどのアプローチだった。
取り付き直後に木が生えていない斜面があり、雪崩に要注意。(下山時にデブリになっていることに気づいた。)
すぐに大学生パーティーに追いつき、追い越す。予想以上に多くのパーティーが入山しているようだった。B隊とは次第に離れて、途中から別行動になった。
ジャンクションピークから先もトレースは伸びており、苦労せずに歩を進めた。途中、ナイフリッジ状になっている箇所があったが、トレースがあるのと、他のパーティーがフィックスしたと思われるロープが張ってあり、問題なし。トレースがなければ、ロープを出していたかもしれない(30mを持参)。灌木があり、支点は取れそうだった。
樹林帯で幕営することも考えたが、結局P2直下まで標高を上げて幕営した。幕営地近くではトレースがなくなってラッセルを味わい、強風にも曝せれて、厳冬期の北アルプスを少し感じることができた。
12月30日(土)
幕営地(8:45)〜P1〜爺ヶ岳中峰(12:50)〜1850m地点(幕営)(16:00)
昨夜からの降雪で、テント周囲の積雪は30〜40cmはありそうだった。7:00に雪崩ネットワークの更新情報を確認すると、白馬エリアは森林限界〜アルパインエリアは(Modarate:留意)になっている。が、よく読むと森林限界〜アルパインエリアでどのくらいの積雪量があったかは不明とあり、ほとんど参考にならないようだった。天気予報は、1日良く行動に支障はないが、稜線上は15〜20m/秒ほどの強風のようだ
テント周囲の積雪は、湿雪のようだが安定性はない。地形図とにらめっこをして、どの辺りが雪崩のリスクが高い地形か確認し合う。とりあえず、降雪直後であることを考えて、9:00頃から行動開始をすることにして準備をした。
テント脇で大の方をしていると、後続パーティー(以下後P)が上がってきた。ちょっと待ってもらった・・・。
P2直下の斜面は見た目やや不安だったが、後Pが登るのを見ていると雪は締まっているようであった。
暁パーティーも行動を開始して、しばらく一緒に登っていたが、後Pはこれからの天候悪化が心配なので11:00をめどに下山をするとのこと。3人でのラッセルになり、急にペースが落ちた。進軍に苦労していると、今度は上から法大山岳部パーティーが下りてきた。10人近い大人数だったのでまたトレースがありそうだったが、所々で残っているが、強風下では一瞬で消えてしまうようで、ラッセルが続き、やはりペースがなかなか上がらなかった。
爺ヶ岳3
爺ヶ岳5
しかし、冷池方面への縦走も想定して全装備で行動していたので、焦りはなく山頂に向けて確実に歩を進めていった。山頂直下は、強風の影響だと思われるがラッセルはなく適度に雪が締まっていて登りやすく、意外とあっと言う間に山頂に飛び出た。
山頂での強風と、明日以降の天候悪化があり、冷池方面への進軍は全く考えることなく下山を選択した。(後で聞いたところ、シューは未練があったらしかった。)
下山時もラッセルと、30m/秒はありそうな相当な強風下での行動だった。狭い稜線上でも強風に曝されたので教科書的な耐風姿勢など取れず、なんとかやり過ごした感じだったが、良い経験になった。
山頂ではガスに覆われていたが、下山途中で空は晴れ渡り、東側が白く輝いた鹿島槍を見ることができた。
16:00頃まで行動して、1850m地点の樹林帯で幕営した。
爺ヶ岳4
12月31日(日)
幕営地(6:30)〜ジャンクションピーク〜鹿島山荘(9:30)=相模原
西から低気圧が近づいてきていたが、まだまだ雲は高く、日の出も見ることができた。
ジャンクションピークには、20人は泊まれそうな立派なテントサイトが設営されていた。テントにはDAAC(防衛大山岳部)と印されていた。
取り付きの急な尾根の斜面を慎重に下り、無事に下山して握手を交わした。
上原の湯に立ち寄り、信濃大町の昭和軒でソースカツ丼、かつ重をいただき、横浜に帰省するシューも一緒に帰路に着いた。渋滞なく、順調に相模原に到着した。

春合宿A隊 五竜岳〜鹿島槍〜爺ヶ岳

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山域:後立山 五竜岳〜鹿島槍ヶ岳〜爺ヶ岳 縦走
日程:5月3日(水)〜5月5日(金)
メンバー:navetake(L、記録)、gaku(気象、写真)、fumi(食料、会計)、 mino(装備)、nori(気象)

5月3日(水) 晴れ
白馬五竜アルプス平(9:00)〜小遠見山(11:00)〜大遠見山(12:30)〜
西遠見山(13:20)〜五竜山荘(14:30)幕営

前夜22:00橋本駅集合。gakuデリカ号に5人乗り込む。圏央道の渋滞情報があり、相模湖ICから中央道へ。安曇野で高速を下りて、白馬村へ向かう。幕営場所の予定だった白馬の道の駅は騒音が大きいらしく、C隊が使用した白馬村の無料駐車場に変更して幕営した。

朝6:00頃起床。各自軽い朝食をとって、gakuデリカ号で白馬五竜スキー場へ。
テレキャビンでアルプス平まで。アルプス平は、GW後半初日、スキーやスノボー、多くの登山者で賑わっていた。アルプス平は標高1515m。初夏の青空と白銀の色彩が眩しい。
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天気は、5日までは概ね良好のようで、5連休初日、だいぶ心持ちが軽い。
リフト終点駅まで徒歩10分ほど。五竜岳に向かう遠見尾根は、登山者が数珠繋ぎになっていた。
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右側の八方尾根を望みながら小遠見山までなだらかに登ると、北壁を正面にした鹿島槍の眺望が広がった。小遠見山から西遠見山まではおよそ2時間で標高250mを上がる緩やかな尾根で、各パーティーが思い思いに幕営地を決めてテントを張っている。
360℃の白銀と紺碧が続く中、プラスティックボトルに雪を入れて溶かしながら水分補給をして歩を進める。

西遠見山からコルへ下る手前でアイゼンを装着。ここまでfumiさんがトップで歩いたが、gakuさんと交代する。ピッケルを手にコルへ下りて白岳に取り付く。
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白岳の登りは、広大なカール地形の雪壁を右から左へ大きくカーブするように五竜山荘方面へトレースがつけられている。遠望していた時は、広大なカールに直接取りつくイメージは、雪崩のリスクを考えるとなく、リッジ上を進むと考えていた。しかし、近くまで来てみると雪は安定しているようで、リッジを進むより合理的なルートに感じられた。minoさんだけが、「う〜ん。あの雪壁をショートカットして登るのでしょうね〜」と遠くから予想していた。

fumiさんは、雪壁の上部まで登りコルへのトラバースに入ると、だんだん雪山入門の悪い見本のように、山側に張り付くように前進している。一歩踏み外せば沢の末端部まで1000mくらい滑り落ちそうな雪壁で、雪山経験の少ないfumiさんには自然なことだ。それでも、1歩1歩、確実に歩を進めていた。

白岳と五竜のコルにある五竜山荘に14:36到着。五竜山荘まで進むことができ、明日以降の厳しいルートを前に多少の余裕を感じられた。
テントの設営に手間取ったが(最初陣取ったテントサイトに、6〜7人用のジャンボが入りきらず、結局移動した)、コル上の雪面に張ることができた。テントの設営場所は、それぞれにこだわりがある。調整がうまくいかない時があるが、それだけ余裕があるからかもしれない。
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風はなくまだ寒さを感じなかったのでテントの外で乾杯!五竜山荘は営業しているが、幕営料金はナシでよいとのこと。ビールは購入させて頂いた。夕食は、fumiさんが仕込んでくれたペミカンの豚汁。美しい夕焼け。山の至福の時。20:00すぎに就寝した。

5月4日(木) 晴れ
五竜山荘(5:45)〜五竜岳(7:15)〜八峰キレット小屋(17:40)

4:00起床。テントを撤収、5:31五竜山荘を後にする。gakuさん先頭で行動開始。
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風はほとんどなく、空は紺碧。五竜の山頂に向かうトレースは、しっかりとついていて、すでに山頂を往復してきた登山者と挨拶をする。最高の山々の景色に、みんなが幸せを感じているようだ。
1時間半ほどで五竜山頂。しばし、記念撮影。そしてここからいよいよ鹿島槍への縦走路へ。
昨日会った学生パーティーが鹿島槍へ縦走するとのことだったので、トレースがあるかと考えていたが、一晩たって消えてしまったのか、判然としない。五竜山頂直下は、パーティーによってはロープで下りる急斜面との事前情報があった。下降場所を見つける。gakuさんトップで、ロープを垂らしていく。急斜面だが、経験があればロープがなくても下りれそうだった。しかし、慎重を期した。
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その後は問題のない斜面が続いた。振り返ると、五竜山頂の南側の沢筋をスキーで直滑降してきているスキーヤーが見えた。ほとんど垂直のような沢筋を降りてきており、驚愕する。こちらから歓声をあげると、手を振って応えてくれた。
しばらくして(1時間弱くらいだったか?)切り立った尾根(G5を越えたところのやせ尾根?)にぶつかる。ここは懸垂が無難のようだったので、やや頼りなさげだったが懸垂には十分な、木の根っこを支点にして下降した。(木の根には、朽ち果てたスリングの残置があった。)
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鹿島槍への縦走路は、静かだった。風はほとんどなく、空は穏やか。メンバー5人のほかの登山者はいない。剣に遠くからずっと見守られているかのようだった。
北尾根ノ頭の手前で(?)、縦走路に登山者の人影が見えた。こちらへ向かってきているようである。「おおお!やった〜これでトレースが期待できる」と、minoさんが小踊りする。

その後、北尾根ノ頭だったか?3名パーティーに出会う。このパーティーはすでに進軍をやめて、幕営をすることにしたらしい。
口ノ沢のコルを越え、尾根の西側の斜面をトラバースしながら進む。40°ほどはありそうな雪面をトレースのあとを追って進んでいく。踏み外せば谷の末端まで自然落下しそうな箇所が続くが、気持ちを集中して通過していく。午後に入って、昨日もそうだったが、雪崩の音が時々山に響き渡る。積雪の安定性は低下してきている。トラバースの箇所は、お互いに声を掛け合って、状況に応じて間隔を置いて歩いた。キレット小屋に向けて、雪面のトラバース、登下降を繰り返しながら進む。
夕方になり、朝からずっとトップを歩いてきたgakuさんが、お腹の調子を悪そうにしている。雪を溶かしながら水分補給をしていたが、その影響かもしれなかった。navetakeに先頭を交代する。
八峰キレットと言うくらいで、何度も岩峰を回り込んだ。次のコルにキレット小屋があるかと、期待するがなかなか小屋は現れない。鹿島槍北峰が手が届きそうなくらいに近づく。やっと、小屋まで15分との小さい看板が現れた。小屋までの最後のトラバースの箇所で、やや斜度があり積雪がかなり腐ってきていたので、慎重を期してロープを出した。
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夕暮れ間近になって、小屋に無事到着した。夕焼けに染まった剣が、よく頑張ったと私たちを褒めてくれているようだった。しかし、もしトレースがなかったら明るいうちにたどり着けなかったかもしれない・・・。
小屋の周辺は、ジャンボテントを設営するにはギリギリのスペースしかなかったが、なんとか設営してテントに潜りこみ疲れを癒した。
なんやかんやで、22:00まえに就寝。

5月5日(金) 晴れ
キレット小屋(5:15)〜鹿島槍ヶ岳北峰・南峰のコル(11:00)〜鹿島槍ヶ岳南峰
(12:05)〜布引山(13:00)〜冷池山荘(14:00)〜爺ヶ岳南峰(16:50)〜爺ヶ岳南尾根〜柏原新道登山口(21:00)

3:00起床。やや寝不足気味だが、天候悪化の可能性があり、早めに行動を開始。
5:00すぎにキレット小屋を後にする。と、いきなりのはしご。いやでも目が覚める。さらに、切り立った岩峰を鎖を頼りに回り込んで進んでいく。積雪がある箇所とない箇所のミックスだが、早朝の雪が締まっている時間であり、歩きづらさは感じない。今日も朝から天気が良い。心地いい緊張感。昨日、少し調子を崩したgakuさんもトップで気持ちよさそうに登っている。
幅5mほどのギャップに15mほどの懸垂で下りた後、2ピッチロープを伸ばして登った。リードをする岳さんのクライミングは、精神的にも技術的にもとても安定して、楽しんでいるように見えた。
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その後も気の抜けない箇所が続く。休憩中にminoさんが、バランスを崩しかけて一瞬落ちるかと思った場面があり、かなりヒヤッとした。
最後の登り。鹿島槍北峰と南峰のコル、さらに南峰へ抜けていく。
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12:00すぎに鹿島槍南峰に到着。
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昨日までに比べると、雲がやや低くかかってきていたが、風はほとんどなく、強い日差しが照り続けるなか、爺ヶ岳に向かう。途中、冷池山荘で登攀用具を外す。
大きな難所はなく、爺ヶ岳南峰南尾根経由で下山する。
柏原新道に合流した後、登山口近くまで残雪があり、やはり最後まで気を抜くことができなかった。一番雪山の経験が少ないfumiさんだったが、合宿を通して、1歩1歩がより確実に、自信を持って歩けるようになっていたのが印象的だった。
登山口に下山したのは結局21:00・・・。非常に長く充実した合宿最終日になった。

(記 nvetake)

■感謝すること
minoさん:何気ない三日間通しての皆への気配り、ありがとうございま
す。
今後もお互いに切磋琢磨できればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

navetakeさん:リーダーとしての全体への心配り、ご苦労様でした。
現場、現場での判断、声がけ等助かりました。
またリード部分たくさんやらせて頂いてありがとうございまし
た。
大変楽しむことができました。
今後もご指導の程、どうぞよろしくお願い致します。

fumiさん:事前の食事準備お忙しい中ありがとうございました。
葛根湯も頂きありがとうございました。
fumiさんがいたことでチーム全体の雰囲気がとても明るくなり
ました。感謝であります。

noriさん:リスクに対する感覚が僕よりも鋭いので、良いブレーキとして
働いてくれました。
noriさんがいなかったら事故があったかもしれません。ありが
とうございました。
また他会からの知恵を伝授頂き、感謝です。
今後も色々とご教示頂けると幸いです。

メンバー全員:二日目の夜は早々にクタバッてしまい、水作り等皆にお願いしていたり、心配かけたり、申し訳ございませんでした。
これに懲りず今後も山行ご一緒頂けると幸いです。

お天道様:三日間良いお天気をありがとうございました。

お山様:今回も良い修行となりました。ありがとうございました。

■嬉しかったこと
・初めて雷鳥が見れた。
・後立山周辺の概要が把握できた。
・三日間無事に歩き通せた。
・お天気に恵まれ素晴らしい景色の中を歩けた。
・事故が起きなかった。
・お山に仲間と三日間籠もれたこと。

■学んだこと
・金曜準備、金曜出発だと荷物が厳選できず他メンバーより荷物が重くなってしまった。
前日には荷物の準備は終えておくべき。

・雪で水分補給を繰り返してたら腹下した。

・ザックカバーを使った荷物整理。

・食料/水分補給/休憩のタイミングは皆で揃えないとペースが乱れて疲労につながる。
自分だけリード終了後、食料/水分補給を済ましていたため皆の疲労に気づけなかった。
できればロープワーク中等待機時間は食料や水分補給を済ましていて欲しいが、そこの声がけも足りなかったように思う。

■ヒヤリハット報告
・八ツ峰キレットでのラペル終了後、早めに解除し、雪が腐っていたところに足を突っ込み、バランスを失い頭から滑落しかけた。
あそこで滑落したら命は無かった。絶対安全な場所が確認できるまではラペルを解除すべきではない。

・日が落ちた後、南尾根下山途中、雪が腐っていて、体全体が滑り落ちかけた。
隣の松の枝をとっさに掴んだので助かったが、あそこも滑落していたら長い距離になった。
危ない注意すべき場所だったのに、気が緩んでいたのかもしれない。
広い雪斜面に入ったら集中力のスイッチを切り替えるべし。

gaku

2017年 春合宿 A隊                  fumi
食当
2泊3日の夜ご飯はペミカンとアルファ米。事前に準備するとゴミの量が少ないこと、暖めればよいので手間がかからない、ガスの使用量が少なくて済んだところがよかった。がしかし、下山後ゴミ袋が破裂してペミカンの汁がザックの中で溢れていた。最終日であったのが救い。ゴミは下に入れるのではなく上に積む。もしくは一番下に入れる。
春の残雪期の登山
鹿島槍ヶ岳には、爺ヶ岳からのピストンで去年の6月に南峰まで登り、八ツ峰キレット、五竜には行ったことがない。夏ですら八ツ峰キレット方面は恐ろしい雰囲気が漂っていた。
雪山ルートの写真を見ても高度感がある写真をみて行く前から不安だった。 おそらく、私1人そんな不安な気持ちでいたのではないか。雪山経験少ない、他メンバーはアルパイン経験あるが私はない。雪山のトラバースを歩いたことがない。(トラバースがメインであること、行ってから知ることになる(笑))その差は気持ちの上で大きい。そんな気持ちのまま合宿の日が近づいて行く。その前の週には山スキー春合宿C隊で五竜岳をながめ、minoさんがあの尖った尾根を登るんだよーと興奮しながら話しかけてくる。私の不安はさらに募っていった。
■日焼け対策
不幸か幸いか、3日間快晴だった。5月の紫外線が強く、さらに、標高が高く太陽に近い、雪の反射で強烈に紫外線を受けていたとおもう。毛糸の帽子しか持っていかず、navetakeさんからグレーの帽子を借りた。ありがとう。たすかりました。ファイントラックのバラクラバとサングラスと帽子。もはや自分が誰かも分からない状態で前に進んだ。navetakeさんはその姿を異常に気に入り、写真をところどころで撮っていた。確かにかっこ悪くはないが素直に喜べない。
■トラバースの恐怖
アルプス平からのスタートは私が先頭を切った。初日は西遠見山で幕営、体力があれば、五竜岳山荘まで行きたいとのことだったが、重たいザックも気にならず、あっという間に西遠見山までついた。雪壁を乗り越える場所から先頭を岳くんにかわり、私は4番手となった。雪崩や踏み抜きの恐怖、トラバースの際、斜面で倒れたら底まで落ちてしまうという不安、かつ登りで疲れがたまっていたせいか足が重たかった。足幅も広く大またで進むのは体力を消耗した。navetakeさんには、トラバースするときの悪い例のようだといわれた。ショックだったが、こうすることしかそのときの私にはできなかった。今回の合宿で、一番ここが恐怖だった。上りきった後のビールは最高においしかった。翌日から、本格的な残雪登山となる。五竜岳へ登る。他のパーティは5人でコンテニュアスをしていた。昨日怖い思いをしたせいか、今日は、怖さは半減していた。翌日はさらに半減していった。とにかくトラバースが多い。またか、またか、と思いながら、集中しながら、一歩ずつ進んでいった。最後の方は、慣れてきて、スピードが速くなっていたと思う。よくもまあ、大きなザックを背負ってのトラバースしたもんだなあと振り返る。
■無我夢中となること
トラバースで歩いている最中、みんながいろいろなアドバイスの声をかけてくれた。しかし、こっちは必死で急いでわたって!といわれてもいきなりスピードアップできる余裕はないし、こうしたほうがよいよ!という人のアドバイスを本気で受け入れられなかった。無我夢中になるということはそのようなことなのかと思った。それくらい自分の中で緊迫した状態だったとあとから思う。みんなごめんよ。本当は笑顔でOK~といって対応したかった。悔しい。
■雷鳥
3日目、八ツ峰キレットから鹿島槍ヶ岳に行く途中に、雷鳥カップルにたくさんあった。人を怖がらない。白い雷鳥を見てみたかったので、願いがかない感動だった。雄のまぶたととさかが真紅で雪の中では非常に映えてきれいだった。冷池小屋から爺ヶ岳までのあいだも、ハエマツのあたりで雷鳥が夕焼けを見ていた。この時期にしか出会えないとおもった。
■おわりに
爺が岳についてから、南尾根を下り登山口までの距離が本当に長かった。活動時間も12時間をこえ、足もふらついている中で、夜道にヘッドライトをつけて雪解けの中をあるいていく。私は何でここにいるのだろうと問いが出てきるくらい疲労がたまっていた。木と雪の隙間に滑って落ちた。枝に頭をぶつけた。打ち所がヘッドライトのベルトだったため、流血せずに済んだ。これが私のヒヤリだった。下山途中にnoriさんからfumiさんってガッツがありますね。という不意打ちの言葉をうけ、反応して鼻水がたれた。みんな、一緒に登ってくれてありがとう。下山後2,3日は放心状態が続いたが、気持ちは復活し、またどこかにチャレンジしたい気持ちがどこからかわいてきた。

017年春合宿の感想   mino

天候に恵まれ、仲間に恵まれ、先行パーティー無しの為ルート探しにも恵まれた、充実の山行で入会2年目をスタートできた。豊かな残雪のため、縦走路には平凡に歩ける夏道もあれば、下降ルートらしき所が雪稜なのか雪庇なのか不明な場所もあり、確認のため離れた支尾根まで観察しに行き、雪庇ではなく雪稜であることを判別してから下降ルートの下部を覗き込みに偵察前進するといった順を踏んだ。この行動順序はエドワード・ウィンパーの名著“アルプス登攀記”を彷彿させるものがあり、偶然ではあるがあの名著の登場人物と同じく、一つ一つ謎を解き明かしながら踏破できたことは晴れがましくもあり誇らしくもあり感無量だ。(しかしながら勇猛なミシェル・クローのようにロープで確保されながら雪庇を切り崩して下降路を切り開いたり、シュルンドを飛び降りたりするのは御免蒙りたい。)

<落し物、忘れ物>
携帯電話を落として失くしてスマホデビュー(翌日、gakuさんが車内で発見してくれて届けて頂いた)
→ポケットのチャックは閉める
ザックを担いだ拍子にテントマットを谷底に落とした
→休憩の時にストラップを締め直す、緩んでも落とさない縛り方にする
捨て縄4mがない
→ザックの目立つところにぶら下げて存在確認する
縦走路に突然登場、並んで置いてある二つの持ち主のいないザック
→気味が悪いので近寄らず早々に立ち去る
<ヒヤリ、しまった>
一段上の休憩場所に強引に上がろうとしたらバランスを崩して落ちかけた
→無理な体勢での強引な動きはしない
歩きやすいバンド伝いに越えた岩の向こうは雪庇だったので引き返した
→気がついてよかった。前の人を辿る。
トラバースルートに張ったロープは斜めに真っ直ぐ、トレースは登ってから水平にくの字型
→あれ程ロープで下に引っ張られると分かっていたらロープ通りに斜めに真っ直ぐ歩けばよかった
整地したテントサイトにテントが納まらない
→テントの大きさを予め歩測しておく
ジャンボテントは天井の物干しロープが無かったかも
→次に使用する時に付けてください
首と腕と手と唇が日焼け
→首は日焼け止めを塗り忘れ、腕はウールのシャツを、手は手袋を紫外線が少し透過した模様、
唇保護用のUVリップクリームが販売されているのは知らなかった
車の運転で眠くなる
→ポップな音楽CDとミントキャンデーを持参する
<意思疎通、コミュニケーション>
2本(30mと50m)のロープを使用した懸垂下降での下降距離と架けかえ有無とロープの回収方法が
三人三様でなかなか伝わらない
→準備会で事前に示し合わせる
下にいる人にロープ端を投げ落として渡す時の「末端処理大丈夫?」の意味は?
→勢い余ってロープを丸ごと落として紛失しないようにするため「ロープを落として紛失しないよう
に末端を上に居る人のハーネスに結んで固定しておいて下さい」の意味だった。
水作りの目標量があいまい、雪を溶かして飲んでお腹不調の人が発生した
→翌日の行動分も含めると汗をかく季節なので、食事分+1.5リットル以上/人は必要だったかも
<良かった>
誰も弱音を吐かなかった
下山の判断が適切だった(6日の剣岳は吹雪で事故もあったらしい)
食事が美味しかった
スコップ2丁は適量だった
タクシーで扇沢から遠見スキー場まで直接移動できて時間節約と仮眠ができた
行きも帰りも運転手リレーができた
自分は行動中、待機中は寒くてもヤッケを着ないで我慢できた

以 上

鹿島槍ヶ岳(東尾根)(山スキー)

【日時】4月15日(土)
【天候】晴れ
【メンバー】レー子(L)、ヨッシー(L)、みのさん、フー子
【行程】
白馬栂池スキー場ゴンドラ乗り場(8:00)→鹿島槍ヶ岳東尾根とりつき 大谷原 大冷橋(10:30)→ 東尾根途中(12:00)折返し→大谷原 大冷橋(13:00)

 

【報告】

今回の計画では、白馬乗鞍登頂でしたが、強風のためゴンドラ動かず。

ゴンドラ運転開始待ちの様子 レー子、よっしーは動かない場合の計画を検討。 みのさん、気合入れて準備運動。
栂池スキー場ゴンドラ運転開始待ちの様子
レー子、よっしーは動かない場合の計画を検討。みのさん、気合入れて準備運動。

天気予報からも、強風は予想されていたが、さらに小雨もだんだんひどくなってきた。

その日は強風のため、どのスキー場もリフトの運行が中止になっており、山のふもとで春合宿に向けてのフー子のための山スキー登り特訓をすることになった。

リーダーはレー子から、地元ヨッシーに変更。短時間でのこの二人の判断力、コミュニケーションのよさは今までの山行経験からきているもの、また、お互いに信頼しあえているなあと感じ、うらやましいなと思った。その日はいつくるのか。。。

ここからスタート。雪はなく、スキーを担ぐいつもお世話になっております。でいく。
ここからスタート。雪はなく、スキーを担いでいく。

山スキーは、2回目で、スキー板、靴、シールなどまだ地に足についていない状況でいきなり急斜面が私に向かってきた。

シールがはがれたり、バランス崩したりして転んでは起き、キックターンしながら、一心で登っていった。

みのさん、後ろからひよっこフー子が必死で追いかける。
みのさん、後ろからひよっこフー子が必死で追いかける。距離は縮まるどころか広がるばかり・・・

雨も次第に強くなり、あまり登っても今度は私が下山できなくなる可能性があり、↓ここで折返しを決定。

雨もひどくなり、ヨッシー、レー子が折返しを検討
雨もひどくなり、ヨッシー、レー子が折返しを検討

久しぶりのスキー、道が狭くてターンができず、横滑りで下る。。みんなはスイスイ~森の中に消えていく。。。

腰が引けておりれないっ!!
腰が引けておりれないっ!!

横滑りは、最後まで続き、山スキーよりゲレンデスキーでの練習の必要性をひしひしと感じた。。

こんなんで春合宿にいけるのか??そして、レー子から、『実力不足だから、春合宿はやめたほうがよいんじゃない?』といわれる心配もしながら・・・・少しずつ、下山した。

下山後は、笑顔。

下山後のショット!
下山後のショット!

雨の中、転んでは、全力で立ち上がりの繰り返しで、前髪は雨と汗がいっしょになって顔に降ってくる。修行だ・・・

レー子は、春合宿への参加の否定はせず、むしろ、春合宿には今回レー子がはいていたスキー板と靴を使ったほうがよいといってくれ、いっしょに参加できることになった。やさしい。。有難い。

ヨッシー、レー子いろいろ教えてありがとう。

みのさん、折返し地点でのみのさんのくしゃみ連発発作をみて、緊張感が伝わり、より怖くなったよー。

栂池高原~白馬岳:往復

【日程】7/25(土)26(日)快晴!
【メンバー】OFさん、岳、他3名
【行程】
25日(土)栂池高原6:30=栂池自然園8:10-天狗原9:20-白馬乗鞍岳10:40-白馬大池11:30
26日(日)白馬大池2:00-小蓮華山4:10-白馬岳6:10-9:00白馬大池10:00-栂池自然園13:00頃=14:30頃栂池高原

快晴の白馬岳の縦走をご案内してきました。
お花畑、満天の星空、パーフェクトな朝日と夕日、美しすぎる縦走路。
幸せな二日間を過ごさせて頂きました。ありがたや。ありがたや。

金山沢

OLYMPUS DIGITAL CAMERA暁の田中です。予定通り栂池から上がって金山沢を滑って今下山しました。
船越の頭から金山台地までは深い雨溝で苦労しましたが金山沢に入ってからは快適でした。出合いは割れはじめており、後数日で金山沢も終わりでしょう。今年は雪解けが早いです。残念です。