カテゴリー別アーカイブ: 活動記録

会員有志の活動記録です(全ての山行記録は活動報告をご確認ください)

丹後山:春合宿

【山域】越後 丹後山(1,808.5m)~ 兎岳
【メンバー】(L)sobe、morimaro、koma、komamino
【期日】5月3日〜4日 5日(予備日)

5月3日(火)
7:00十字峡登山センター~7:34栃ノ木橋~7:40丹後山登山口~8:05 一合目(鉄砲平)
~9:00三合目~10:05 1450m付近~11:00しし岩(八合目)~11:30山頂~12:00丹後山避難小屋発
~13:00四合目~13:15三合目~14:15丹後山登山口~15:00十字峡登山センター着

低気圧の通過による荒天が明らかだったので、日帰りで丹後山往復に行動予定を変更した。

前夜の2日(月)22時にJR橋本駅に集合し、komaさんの車にsobe、komaminoの3人で出発した。
morimaroくんは群馬の実家に戻っていることもあり、シャクナゲ観光センター駐車場で落ち合うことにした。

予定通りの出発であったが、鶴ヶ島ジャンクションに気がつかず、圏央道をそのまま突っ走ってしまった。
『あっちが関越じゃないの?』と間違いに気がつき、坂戸ICで聞き返すことにした。
前にも同じことを経験したが、どこだったかなとkomaさんと会話をしたが、思い出せない。
対処方法は理解していた。料金所のおじさんに事情を説明し料金を払うことなくUターンさせてもらった。

関越自動車道に戻り、順調に進むと思われたが事故渋滞が発生。
六日町ICまでの間に3件ほどの事故に遭遇した。
結局50分ほどの時間ロスであった。
シャクナゲ観光センターの駐車場には車が1台駐車中であった。
morimaroくんの車だ。
午前2時少し過ぎに到着した。
駐車場にテントを張り就寝についた。
午前3時である。

翌日3日(火)は5時30分起床し、十字峡登山センターに向け出発した。
登山センター前の駐車場には車が数台止まっていた。
山菜取りの客のようだ。

シャクナゲ観光センターを出発前に、天候について話あった。
3日は終日好天であるが、夜遅くから4日の午前中まで低気圧の通過に伴い天候は悪くなる。
morimaroくんから「丹後山までの日帰りも想定したらどうか」との意見があった。
十字峡登山センターまで車が入れるので日帰りも十分に可能である。
また天気の回復が遅れた場合、兎岳への登山は断念し下山することになる。
新人のkomaminoさんも初の合宿参加なので、荒天の中を下山するリスクを考えると無理をせず丹後山までの日帰りに計画を変更した。

装備類は日帰り登山用に変更、不要なものは車に残し、7:00に登山センター駐車場を出発した。
丹後山 登山口となる栃ノ木橋までの林道をゆっくりと歩いていく。

図4

春とは思えず初夏に近い陽気、風は生温い。

図2

林道には一部沢筋から落ちてきたと思われる雪があるものの、全くと言っていいほど雪も残ってなかった。

図3

見渡す山々も初夏並みの残雪程度であった。
この季節のこの林道は残雪に覆われ、雪の斜面をトラバースしながらの歩行となるようだ。
気を抜くと雪解け水で勢いのある三国川に落ちかねない。
ここもまた核心部になるようだ。

雪が無いおかげか、コースタイムより20分ほど早く栃ノ木橋に到着した。
橋を渡るとすぐに登山口のような踏み跡があるが、これは作業用に作られた踏み跡らしい。

丹後山 登山口まで50mの標識もあり、間違えることはない。
指示通り50mほど進むと丹後山 登山口が現れた。
そのまま登山口を進む。
いきなりの急登で大変だが、日帰りのため荷物が軽くなった分、楽に登れたように思う。

図5

30分ほど登ると鉄砲平と名前のついた一合目にでた。
何か言われでもあるのだろうかとしばし考えるが、どうでもいいことだ。

急登はまだまだ続く。
日向山への登りも登り始めは急登であった。
このあたりの山の特徴なのだろうか。
おまけに虫も多い。
花の季節は虫が多いことは知っているが、やはり邪魔だ。

シャクナゲや淡いピンク色をした花(名前がわからない。)が群生している。

図6

図16

シャクナゲはピンク色、赤色があり、登山口付近ではピンク色が群れ、ほとんど終わりかけていた。
標高を上げていくと赤色に移り変り、これからが見頃になっていくだろう。

4合目付近までは急登が続き、ちょっと厄介であり、雨の中の下山は嫌だなと思った。
新人のkomaminoさんも順調に登っている。
ウッドシャフトのピケルを持ち、山登りの歴史を感じる。

図8

東側の稜線に目を向けると、稜線上は雲に覆われ始めていた。
低気圧が日本海を北上するため、南側からの湿った風を巻き込んでくる。
そのため、東側の稜線上には雲が湧いてきたのだろう。
そのほか見渡す限り見通しは良く、順調に丹後山までは行ける。

図7

阿寺山からの稜線の先には五竜岳までも良く望め、日向山の先には中ノ岳が大きく居座っていた。
中ノ岳までの稜線を眺めていると、昨年11月の会山行で登った道程がまだ記憶にあり、懐かしく思い出す。
山域を集中して登ることはいいものだなと思った。

1,450m付近の稜線上からは風が強くなるが、天候が崩れる様子はない。
まだまだお陽様は降り注いでいる。
5合目付近から残雪が姿を出し始め、ザラメ状の雪に足を取られながらの歩行となった。
komaさんは足の痙攣のため、若干ペースダウンした。寝不足の影響なのだろうか。

図9

11:00に展望が開け、8合目の獅子岩だ。
風はますます強くなる。
熊笹の群生した上に残雪、その上を尾根の南側を登っていく。
途中、耐風姿勢を何度も取らなければならない強風。
風速40m以上はあったのでは?
こんなに強い風は、sobeは過去の経験を思い返しても見当たらない。
ザラメ状の雪が鉄砲玉のように容赦なく頬に打ち付ける。
痛い。

図10

図11

20分ほど耐えながら登ると避難小屋が見えてきた。

先行のmorimaroくんが見えない。
丹後山山頂に先に行ったのだと思うのだが、
山頂が見えてきても、morimaroくんの姿が見えない。
近づくと、三角点付近に熊笹よりも姿勢を低くしてうずくまっていた。
体調が悪いわけではなく、強風を避けるための姿勢だった。
ほとんど寝転んでいる状態だ。

図12

図14

山頂は展望も良く、見渡す稜線はなんとも言えず美しい。

風さえなければいつまでも眺めていたい風景だ。

大水上山、兎岳から中ノ岳に続く稜線は見ているだけで気持ち良く、思わず歩きたくなる。
丹後山から中ノ岳の稜線が残ってしまった。
次の機会は必ずここを計画するだろう。

山頂では長居は無用。
写真撮影をし、早々に引き返す。
一旦避難小屋に立ち寄り、身支度を整え直して下山に向かった。

図15

やはり山頂直下の南側の斜面は風が強く、度々耐風姿勢を取らなければならなかった。
獅子岩から下の雪の斜面で、komaさんとkomaminoさんはアイゼンを付け下った。
ザラメ状であっても、アイゼンを付けることで安心感を得られたようだ。

登山口には14:15到着。
12時に避難小屋を出発しわずか2時間15分で下ったことになる。
駐車場には15時到着。
まだ雨は降っていないが、登山センターでも風が強くなっている。
登山センターに泊まり、山談義に花を咲かせた。

図17

つづら岩:岩トレ

5/1。GW前半3連休の最後の日。1日余らす訳にはいかん!
ということで急遽yamakenさん、navetakeさん、gakuにてつづら岩に岩トレに。

navetakeさんはもう10数回通っておりますが、
yamakenさん、gakuはお初。
こんな近場でアルパイン気分が味わえるなんて幸せですねー!

登らせて頂いたルートは3本。

・オケラルート Ⅲ(gakuリード+navetakeさん/yamakenさん)シングルロープ使用
・一般ルート Ⅳ(gakuリード+navetakeさん/yamakenさん)ダブルロープ使用+ラペルで下降
・Ⅳ+ → つりあげルート Ⅴ+(navetakeさんリード+gaku)ダブルロープ使用+ラペルで下降

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天狗大滝とnavetakeさん

 

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つづら岩てっぺんからの景色

 

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入っていたのは我々ともう1パーティーのみ。

 

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ラペル準備中navetakeさん。

 

廻り目平

春合宿。GW前半戦4月29日〜30日の日程で、巻機山、雪解けの米子沢で岩魚釣りの予定だったが、冬型の気圧配置に重なり・・・合宿は早々に中止として、廻り目平へと転身。2日間、メンバーそれぞれ渓流釣り、フリー、ピークハントを楽しむ。キャンプサイトでは、超豪華、天ぷら!岩魚の塩焼き!焚き火と満天の星空!ああ、なんと快適なキャンプ生活・・・。

日:2016年4月29日(金)〜30日(土)
メンバー:ゆうじさん、watayukiさん、koboさん、gakuさん、
ふーちゃん、yamakenさん、masaさん、なべたけ(L)

極意は気配を消すこと...
渓流釣りの極意は…
釣れるかな
釣れるかな〜
釣るぞ〜!
釣るぞ〜!
心静かに・・・
心静かに・・・
釣れたかなぁ
待ってね。
イェ〜い。釣れたぞ〜!?
釣れたぞ〜!?
天ぷら職人さん!?
大将!
まいうー!!
うまいよ!!
明日のお山もいいお山になりそうだね
明日もいいお山になりそうだね。
朝は霜がおりております
朝は霜がおりております
金峰山にて
金峰山にて

 

う〜ん、登るぞ〜!!
う〜ん、登るぞ〜!!

葛葉川本谷

【日程】4/23(土)
【行程】葛葉ノ泉~葛葉川本谷~三ノ塔尾根~三ノ塔~二ノ塔~二ノ塔尾根~葛葉ノ泉
【メンバー】morimaroさん、navetakeさん(SL)、yamakenさん、komaminoさん、gaku(CL)
【天気】曇

GW合宿準備会の前日、例会山行として葛葉川本谷で沢はじめしてきました。

パーティーを二つに分けました。
会のチーフリーダーnavetakeさんと葛葉2回目のyamakenさん。
上級指導者morimaroさんと沢&岩ほぼ初体験の新会員komaminoさんと僕。

葛葉の泉ではやわらかな若い葉が木々を彩っていました。
沢の流れる音に心が踊ります。

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葛葉の泉からすぐの木橋を渡ります。

 

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最初は小川のような渓相。

 

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最初のF1を巻くこともできましたが、沢初体験のkomaminoさんにシャワークライミングのダイナミックさを味わってほしいと思い、(本当は自分が水被るのが好きなだけ)ロープを出してザバザバシャワークライムしてもらいました。

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komaminoさん初シャワークライミング!

 

navetake&yamakenパーティーは、ロープを出したのは1回だけで、ずんずん進みます。

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navetakeさんパーティー難易度高いルートに挑戦。

 

僕らのパーティーはkomaminoさんにロープワークに慣れてもらうためと、念のための安全確保に3~4回程ロープを出しながら登りました。

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三ノ塔尾根に出る頃からは完全に雲の中。
針葉樹林の森には霧がとても似合いました。

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雪山の季節が終わりを迎え寂しい気持ちと、沢の季節が始まる嬉しい気持ち。
この時期はなんとも複雑な気分なのでありますが、沢はやっぱりサイコーなのでした。
でも雪山もいいよね。いや、岩もいいな。いや、山は全部楽しいな!

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漸く訪れた沢シーズンにワクワク 表丹沢・葛葉川本谷

親睦山行 石老山

4/10 毎年恒例の親睦山行として石老山に行きました。
自然歩道巡視隊は石砂山~石老山の歩道点検&補修。

僕は石老山山頂への食料歩荷隊として参加です。

お天気も良く、高尾周辺の山々はどこも桜、新緑、常緑樹とカラフルで、まさに「山笑う」といった感じ。

久しぶりにお会いする会員の皆様や会員の友人なども交え、牧歌的な雰囲気の中、里山の光景を楽しみました。

僕らは石老山の顕鏡寺から裏側の林道をまわり、高柄山を経由して山頂まで歩きました。

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山が笑ってるよ。

南高尾山稜と相模湖には山桜とソメイヨシノが咲き乱れ、暖かくなってきた春の山に心踊らされました。
山頂で巡視隊や石老山ピストン隊と合流。

巡視隊の面々は、山への恩返しをできた爽快感からかなのか、爽やかな笑顔が印象的でした。
ピストン隊には、Y夫妻のお子様もいて、みんなに笑顔を振りまいていました。

近所の里山でも、遠い高山でも、やっぱり山はいいですねぇ。

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クライミング 伊豆 城山(じょうやま)

【目的】 クライミング
【日時】2016年3月27日(26日は他のメンバは湯河原幕岩へ)
【参加メンバ】なべたけさん(L)、 Yukiさん、Gakuくん、Kobaさん、Zakiyamaさん、だいしょうさん、ふーちゃん(記)

【活動報告】
伊豆の城山へクライミングへいってきました。土曜の夜にだいしょうさんと車でテント泊チームに合流し、翌朝8時に出発。駐車場に到着したころ、現地集合のKobaさんがどこかなぁといってたところ、ランニングしながら横をすり抜けていくKobaさんを発見。7時半にきて城山を一走りしてきたそうです。すごいパワーで見習いたいです。。

ハイキングコースを途中までいき、クライミングゾーンに入ったところ、すでにたくさんの人でにぎわっていました。

Gakuくんとだいしょうさんは、マルチルートの南壁へ、私たちは、スラブの多い壁を3ルートつくり、クライミングをしました。今回はライバルKobaさんとの戦いがあり、その負けん気な気持ちなおかげで粘りで上れたりした部分や慣れていくうちに足の使い方や重心移動がわかり以前より向上していると感じました。結果的には1勝1敗の引き分け。

15時ごろ上から30センチくらいの岩が落ちてきた。ちょうど岩の近くでロープをまとめていたところで、岩側に這いつくほか動けなかった。運よくだれも怪我せずにおわったが、衝撃音が大きく、しばらくの間、震えが止まらなかった。クライミングはエキサイティングですが、人が登ることで自然が崩壊、または自然に崩壊された岩とかが落ちてきて怪我や死に至ることもあるので、常に身の危険や他人に危険を与えないようにクライミングをしようと思いました。みんな楽しかったです。ありがとうございます。

Yukiさんをなべたけさんがビレイ。Yukiさん3ルートすべて完登!
Yukiさんをなべたけさんがビレイ。Yukiさん3ルートすべて完登!
Kobaさん、ランニングのせいか足がつっているなか、スラブに挑戦!
Kobaさん、ランニングのせいか足がつっているなか、スラブに挑戦!
Zakiyamaさん、難しいルートに挑戦。写真だと傾斜がゆるく見えますが、、
Zakiyamaさん、難しいルートに挑戦。写真だと傾斜がゆるく見えますが、、
われらのエース。だいしょうさん。後姿もシブイ。
われらのエース。だいしょうさん。後姿もシブイ。
おまけ。ふーちゃんをKobaさんがビレイ。Kobaさんは笑顔で、早くあきらめてって思ってたのかなぁ
おまけ。ふーちゃんをKobaさんがビレイ。Kobaさんは笑顔で、早くあきらめてって思ってたのかなぁ
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おまけ2:登れなくて落ち込むKobさん。。ガンバ!

 

赤岳天狗尾根~ツルネ東稜

2016年3月20日~21日、僕等は八ヶ岳東面のバリエーションの入門ルート、天狗尾根~ツルネ東稜に入った。

メンバーは3人。
天狗尾根8年ぶりnavetakeリーダー。
バリエーション初体験の体力自慢Kobさん。
積雪期バリエーションはまだ4回目の僕。

全員バリエーション自体久しぶり。
10月に計画した谷川岳東尾根も、2月の阿弥陀北稜もお天道様とのタイミングがあわず実現しなかった。
この2つが実現していれば3月はもう少しレベルの高いルートに入れたかもしれないと思うが、それはそれ。
山で遊ぶ限りしょうがないこと。
これからも山に入り続ければいいことだ。

無事、完登し、帰宅できて、また山に入れること。
それを一番の喜びとしよう。

今回は三連休。
土日で登り、月曜を予備日としていたが、お天気にあわせ日曜日で登り月曜に下山したことで、山上の素晴らしい世界を味わえた。
自然のリズムにあわせて遊べる環境にいることに感謝しかない。

日曜日、午前3時津久井湖そばの水の苑地付近で、Kobさんの車にピックアップ頂き、一路、八ヶ岳東面へ。
1時間半程で到着。
最近、関越方面が多かったので、とても早く感じる。
奥多摩、丹沢、奥秩父、八ヶ岳にも近い相模原。
山遊びするには本当に恵まれた土地である。

美し森駐車場には雪が全く無い。
それほど寒くもない。
日中は気温もあがりそうだ。

行動中の水分に不安があったので、清里駅前に一旦戻り自動販売機で水を補給し、再度、駐車場へ。
出発の頃にはヘッドランプが必要ない明るさになった。
5時40分頃、駐車場を出発。

林道をひたすら進む。
時折、着衣調整しながら歩き続ける。
地獄谷の沢沿いに来ると雪が出てきた。
渡渉時の岩が凍りついていて滑って怖かった。
何度か靴を水に浸してしまったが、全く中まで染み込んでこなかった。

僕の冬靴ファントムガイドは中々の優れもののようだ。
これまでの冬の山行でも靴下を履き替えたことは一度もない。
透湿性も保温性も素晴らしい。
長い林道歩きの時は少し靴ずれが辛いが…。

林道も終わり、大きな堰堤をいくつか越え、渡渉を4~5回繰り返すと出合い小屋に着いた。
7時40分頃。

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出合い小屋の少し手前で2パーティーと出会った。
僕等と同郷の相模ACは、上ノ権現沢へアイスクライミングへ。
川崎の名門Sクラブは僕等と同じ天狗尾根へ向う。

牛首山にも雪が見えない。
ワカンとストックを小屋の裏側へデポした。
アイゼンとスパッツを装着。

小屋を出てほどなく赤岳沢への分岐が。
看板もある。
地形図で見ると天狗尾根の末端から取り付いた方が楽に見え進言したが、navetakeさんは昔、末端から取り付き藪で苦労したらしい。
僕はあっさり前言撤回。
経験者がいるとやはり心強い。

軽くルンゼ上になっている場所に赤テープがあり、少し登るとあっさり尾根に上がれた。

尾根をしばらく登り続ける。
ラッセルも吹き溜まりで少しある程度。

標高差500m尾根を登り続けた。
先行していたSクラブと混成パーティーの様相になった。

時折開ける視界から、雪をつけた天狗尾根の岩稜が紺碧の空の中、くっきりと姿を現す。
たまらない。
期待に胸を膨らませ歓声をあげた。

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11時過ぎ、カニのハサミと岩稜取り付きに着く。
小休止して岩稜へ。

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三級程度の岩場。
昨夏に天狗尾根を登ったSクラブの面々はフリーで突破。
僕等もフリーで行けなくはないと思うが、久しぶりのバリエーションのため、念のためロープを出した。
ここでもう1パーティ後続が合流した。

1ピッチ目は僕がリード。
小さな草付きの壁と雪稜をそのままロープを伸ばし、50mロープ一杯で支点を作った。

2番目の岩稜へ。
Sクラブは右側の古いザイルに沿ってトラバースし回りこんで雪のルンゼを登っていた。

僕等は左の小さなバンドに向かって左上してからルンゼを直上するルートを選んだ。
リードはnavetakeさん。
下からは灌木が少なく支点が乏しく見えるが、丁度良いところに古いハーケンがあった。
プルージックでKobさんが続く。

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僕はラスト。三級上というところか。
久しぶりの緊張感に心が踊り身が引きしまる。

怖がるな、リラックスしろ。
必要以上に力を入れそうになる自分の体と対話しながら登るこの感覚。
最高だ。
これを昨年の石尊稜以来求め続けていたんだ。

一旦、ロープをザックにしまい、しばらく脆い岩混じりの草付きを歩く。

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大きな岩峰を右からまくと、小さな雪稜と雪面のトラバース。
Sクラブはロープを出して念のため確保。
僕等はフリーで進んだ。
バリエーションに正解はない。
登れたか登れなかったか、降りれたか降りれなかったか。
結果があるだけ。

大天狗手前で岩と草付きのミックス壁が現れた。
僕がリード。

navetakeリーダーは右へのトラバースを薦めたが、僕には草付きの直上の方が安全に見える。
ロープを出してもう少し進んでから判断することにした。

草付き下に行くと確かに逆層ではあるがしっかりアイゼンも効きそうだし、手もある、支点のとれる灌木もある。
一方右へのトラバースは雪が脆くて少し怖く見える。

僕は直上ルートを選んだ。
3~5m直上して、10m程の雪稜を進み、小さなピナクルで支点を取ろうとするが少しぐらついた。
5m先のダケカンバに支点を取って、声をかけ皆を待つ。
「gakuさーん、登っていいのー?」声が聞こえる。僕の声は届いていなかったようだ。
もう一度声をかけて、大天狗を観察したり、ルンゼから登ってくるSクラブの方とお話したりする。
Kobさんが少し時間をかけて登ってきた。
間もなくnavetakeさんが合流。

次はnavetakeさんリード。

大天狗は右のバンドに向かってトラバース気味に登る。
Kobさん中間エイトで、僕が後に続いたが、これは怖かった。
僕とKobさんの間に支点がない場合、Kobさんが落ちると僕も間違いなく引きずり込まれる。
どうか落ちないでくれと祈りながら、Kobさんを追いかけるように登攀した。

岩を抱くようにしてトラバースする部分だけ少しいやらしいが他は2級程度の登り。
まるでゲレンデのような立派なハンガーボルトで確保してもらいながら、
大天狗の創りだす雪の急斜面を僕がリード&トラバースした。

余り行き過ぎると声が届かないのとその先には支点が無さそうに見える。
凍りついた貧弱な木の根に支点をとって、皆を待つ。

日も傾いてきて温度が下がってきた。おまけにここは大天狗のお陰で完全なる日陰。
アルパインジャケットの下は薄っぺらい肌着とTシャツ。
「はよ、来てくれ~、さぶいよう」
足先も手先も体全身が冷えてきた。

全員が合流し、小天狗と大天狗の間のコルへ。
ここからはロープは必要なさそうに見えるが、念のためコンテで小天狗上まで。
雪稜手前でロープをしまい小休止。
僕はフリースを中に着込んだ。

Sクラブの面々も追いつき、お互いに小天狗と権現岳をバックに完登を祝って記念写真を撮った。

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急な雪稜を登り、稜線に出ると鎖場とハシゴが。
どうやら登山道に出たようだ。

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大天狗(右)と小天狗(左)

 

阿弥陀岳南陵のスカイラインの向こう側から斜めに差し込む太陽が、権現岳へと延びる稜線を歩く小さな僕達を照らす。
素晴らしい景色に何度も何度もシャッターを押した。

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阿弥陀岳の向こうに夕日が沈む。

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しあわせだ。

キレット小屋までの下りは急で脆いガレ場、急な雪渓、細い細いトラバースと中々に緊張を強いられるルートだ。

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17時半頃、キレット小屋手前のピーク手前のコルに、一張分の幕営地があったため、僕等はそこにテントを張った。

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早朝発と12時間の行動疲れで酔いが回るのが早い。
何度も水をこぼし、食事と明日の行動用の水を作るのに随分と手間取り、寝袋に潜り込んだのは21時過ぎとなった。
navetakeリーダーが用意してくれたすき焼きとうどんはあっという間に平らげた。

翌日は少し寝坊し5時半頃起床。
6時半頃出発した。

昨日とはうって変わって雲に包まれた世界。

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風も強く手先、足先が冷えてきた。
僕のテムレスは二年物でところどころ穴があいているらしく、途中でオーバー手袋をつけた。
バラクラバをつけるほどではないが、頬が冷たいので、フードを被ってツルネまでKobさんを先頭に登っていく。

ツルネ東稜の取り付きについてからは、何度も尾根の分岐が現れるので丁寧に現在地を確認しながら歩いた。
トレースはほぼない。

下り始めると雪はどんどん柔らかくなり、一度ハマると太もも上までまるごと足がハマり、雪と格闘しながら下った。

ワカンを持ってこなかったことをボヤくと、navetakeさんはこれぐらいは予想していたし、下りだから全く問題ないとのこと。
さすがである。

標高を下げるにつれて風もないし太陽も差し込み、温度もあがる。
時折斜面にはデブリがあり、いやらしいトラバースも強いられたが、問題なくツルネ東稜を下り出合い小屋まで降りた。
着いたのは10時過ぎだったように思う。

アルパインジャケットとオーバーパンツを脱いで、アイゼンとスパッツも外した。
大きく膨らんだザックを背負って歩き出す。

昨日は水にハマりながら歩いた渡渉も水の量がかなり減っていて楽に渡れた。

休憩なしで一気に美し森駐車場まで歩いた。
雪のない駐車場には軽装の観光客がいた。もう春だ。

3月会山行 越後 阿寺山 雪洞トレーニング

【目的】 雪洞トレーニング
【日時】2016年3月5日~6日
【参加メンバ】れいこさん(L)、 森麻呂さん、こまさん、Gakuくん、Kobaさん、ふーちゃん(記)
【活動報告】
雪山での雪洞の作り方、遭難救助活動のトレーニングとして、越後の阿寺山にいってきました。

11時半から初日は晴れ時々曇りで、雪が少なかったですが、10センチから30センチくらいのラッセルをしながら、6人で順々に上っていきました。13時半にテント幕営を行い、雪洞の作り方や雪質の見方を教えてもらいました。雪が少なかったので、一人がやっとは入れるくらいの雪洞をつくりました。(Gakuくんが一人で利用)

小さな雪洞ですが、、
小さな雪洞ですが、、

夜ご飯は、鶏塩白湯鍋(Kobaさん作成)で野菜たっぷり、水餃子まで、〆は豆腐、玉子、チーズのリゾットをたらふく食べて20時には消灯しました。夜から明け方にかけて、強風のため、テントのフライの音で何度か目が覚めましたが、4時のタイムキーパーの私が携帯の目覚ましに気づかず、レイコさんが4時30分におきて、朝ごはんを食べ、6時に阿寺山へ出発しました。

非常に晴れており、360度パノラマ状態。八海山、中ノ岳、巻機山、北アルプスまで展望でき最高でした。

頂上に登ってくるレイコサン
頂上に登ってくるレイコサン

テント周辺で、雪崩による救助活動のトレーニングを行いました。ビーコンの使い方、周波の流れ、ゾンデの使い方を学んだ後、各メンバが遭難したことで、その他のメンバが救助しました。

ビーコンを使いながらゾンデで探す、こまさん。
ビーコンを使いながらゾンデで探す、こまさん。

今年から雪山をはじめましたが、暖冬で雪が少なく、寒さも分からず、終わりましたが、いろいろな経験、知識が広がって有意義でした。来年こそは、雪洞でみんなでご飯、お酒を楽しみたいです。ありがとうございました。

■Sobe監督の暁 THE MOVIEはこちら。

■森麻呂さんのBlogはこちら
不完全な雪洞訓訓練も、山頂の絶景には大満足! 越後・阿寺山

2月会山行 蓼科山

【日】2015年2月6日(土)
【メンバー】sobe、森麻呂、koba、fumi、なべたけ(L)
【天気】曇り
【行動記録】蓼科山登山口(9:30)〜蓼科山頂上(12:05〜15)〜蓼科山登山口(13:45)

2月の会山行は、一般ルートからの赤岳と阿弥陀岳北稜の予定だったが、大型の低気圧の接近により、土曜日の日帰りで蓼科山に変更になった。山頂直下からは強風にさらされたが格別なものではなく、それ以外は穏やかな静かな山だった。
それにしても、なかなか天気とタイミングが合わない〜

■Sobe監督の暁 THE MOVIEはこちら

■森麻呂さんのBlogはこちら
少し物足りなさ残る会山行 八ヶ岳・蓼科山

初詣登山 大山

1月16日(土)
今年の安全登山を祈願し、大山に出かけました。

皆さんそれぞれの思いを抱きながら。

心肺機能を高める為に、心拍数190を維持しながら登る者、
ボッカ訓練と称し、30kg近くの水を担ぐ者、
マイペースを貫く者、
おしゃべりに夢中な者、
ボッカの為の水汲みでバスの発車に気つかず、タクシー代に泣いた者、
「今、起きました」との連絡、遅れながらも別ルートで山頂を目指した者、

今年も楽しい、山登りが待っているだろうな。

暁 THE MOVIE 大山初詣山行編

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何時もの初詣山行よりも随分長め? 丹沢・大山

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